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【ブレーブス】徹底コストカットから垣間見えた補強への本気度&ありがとうダーノー
どうも、ハーノです。
11月23日にノンテンダーの提示が終わり、オフの序盤としては1つの区切りになりました。
今回はタイミングとしても丁度いいので、これまでの動きのまとめとして記事を書いていきたいと思います。
それではいきましょう。
①補強へ資金捻出、徹底コストカット
ブレーブスのここまでのオフの動きは、かなり徹底してコストカットを行うものになりました。
主な動きを1つずつ振り返っていきましょう。
①-❶ソレアのトレード
まずはこれでしょう。今季のTDLで獲得したソレアをWS終了から24時間も経たないうちにエンゼルスへと放出しました。
対価はキャニング。しかし、実質的にはソレアの残り2年26Mの契約をエンゼルスに引き渡す事でコストカットをする事が目的のトレードだったと言えるでしょう。
TDLで移籍してきて以降、チームの課題だった出塁率の面を大幅に改善し、打撃においてはOPS.846をマークして貧打に苦しむチームの火力の底上げに貢献したソレアでしたが、守備では苦しいプレーも少なくなく、DHにオズナがいるブレーブスは放出を決断しました。
ブレーブスの金銭負担は0で、キャニングもノンテンダーされたため、2年26M全額が浮く事になりました。
①-❷ロペスとバマーの契約変更
続いて、ブレーブスはロペスとバマーの契約変更に動きます。
まず、ロペスを3年30Mで契約変更。元の契約と比較すると、球団OPとなっていた4年目の1年8Mを確定させ、その代わりに25年、26年に11Mずつ支払われるはずだった契約内容を変更。25年に8M、26年に14Mとなり、再来季の年俸を3M上げる代わりに来季の年俸を3M下げるという内容で契約しました(25、26年で受け取る総額には変更なし)。
ロペスに球団OPを確定させる代わりに、ブレーブスのペイロール調整を手伝ってもらうという契約です。
次にバマーともブレーブスは球団OPを確定させる契約をします。元々バマーさ来季の球団OP行使の予定が公言されており、25年に1年7.25M、26年に1年7.5Mの合計2年14.75Mの球団OPを持っていましたが、ブレーブスは2年13Mで契約延長。内訳は25年が1年3.5M、26年が1年9.5M。
こちらも、バマーに2年分の球団OPを確約する代わりに総額を1.75M節約、26年の契約は球団OPを行使した場合より2M高くなりますが、その代わり来季のペイロールを3.75M減らす事になりました。また贅沢税計算の上では、球団OPを行使した場合より両年とも安くなります。
この2つの動きの結果として、ブレーブスは来季のペイロールを6.75M節約する事になりました。
①-❸ダーノーの球団OP破棄
ブレーブスが球団OPの発表をした際、ブレーブスファンには衝撃が走りました。オズナの行使、ジャクソンの破棄は予想通りでしたが、事前に行使の予定と言われていたダーノーの8Mの球団OPがまさかの破棄。
今季は怪我の影響で不振だったマーフィーとの併用で、99試合に出場し15本塁打のパンチ力と相変わらずの勝負強さでチームを支えました。
2020年から5年間、チームの精神的な柱としてプレーしてきたダーノーの放出は意外な決断だったと言えるでしょう。
理由として、これより少し前にアクーニャとストライダーが開幕には間に合わないという見通しが立った事が1つの要因になったようです。
十分予想される状況ではありましたし、シーズン序盤に復帰できるだけでもチームとしては非常に大きいのですが、編成の判断としては小さい問題では無いのも確かです。
外野はまだしも、先発に関してはフリードとモートンの今季規定投球回を投げた2人がFAになっているため、補強はより重要になります。
見方を変えれば、ブレーブスとしては、オフの補強に向けた本気度の高さの表れとも言えるでしょう。
また、傘下にはプロスペクト捕手であるボールドウィンがおり、彼も来季24歳。既に3Aに昇格しており、結果も出しているため、来季の彼に蓋をしたくないという面は少なからずあったでしょう。チームの世代交代のプランにも影響を受けた判断かと思います。
①-❹ノンテンダーも徹底コストカット
そしてノンテンダーでも、ブレーブスの方針は変わりませんでした。
来季6Mの予想だったラウレアーノと、ソレアの対価としてやってきた来季5M予想のキャニングの2人もノンテンダー。
他にイノア、サリナス、レイ・カーもノンテンダーになりました。
ラウレアーノはガーディアンズをDFAされた後、ブレーブスがマイナーで獲得。6月に昇格すると、8月からは猛打を見せ終わってみればブレーブス移籍後は67試合の出場、216打数で打率.296、11本塁打、OPS.832の活躍を見せました。
ただCLEでの成績や、BABIPが.350とかなり上振れ要素が強かった面は否定できず、6Mという年俸を考えると意外、とも言えない放出だった事は確かです。
またキャニングも規定イニングを投げてGG賞のファイナリストにも選ばれましたが、防御率は5点台。仮に復活、さらには覚醒したとしても天井は高くなく、保有権も1年と旨みは少ないのも確かで、致し方ない判断だと言えるでしょう。
イノアは2021年の序盤に鮮烈な輝きを見せましたが、打ち込まれて降板した際に暴れて骨折。それ以降目立った活躍ができぬまま3シーズンが経過し、ついにノンテンダーされてしまいました。ここまでチャンスもあった中で掴みきれなかった時点で致し方無しと言う他ないでしょう。
レイ・カーはオフにリリーフ左腕ガチャのような形で獲得され、シーズンでは一時期まずまずなピッチングを見せましたが、TJ手術となってしまい、シーズン終了。対価も特段大きくはなく、バマーの契約が決まった今、彼にこだわる必要もなくなったというのが大きいでしょう。ただ、こちらに関してはマイナー契約で再契約という予想もあるようです。
①-❺総評
これらの動きではっきりしたのは、先発補強は当然のことながら、外野もある程度補強が必要になったという事です。
アクーニャはある程度序盤で復帰するであろうとはいえ、ラウレアーノを放出したため、開幕の外野手はハリスとケルニックのみになってしまいました。
守備走塁要員でおそらくホワイト辺りが入るでしょうが、それでもあと2枠。アクーニャへの繋ぎになり、かつケルニックとプラトーン起用が視野に入れられるような(つまり右打ちの)外野手が理想でしょう。
ブレーブスは外野のプロスペクトも傘下30位内で見てもMLBに近い選手が全くいないため、何らかの補強は必要です。
また、マイナー契約で繋ぎの第4外野手を漁る可能性もあるかと思います。
②上記の動きから分かる「本気度」
今回の動きからわかった事は、ブレーブスの今季オフの補強に対する本気度の高さでしょう。
ここまでの動きでブレーブスは30M以上のコストカットを行っています。その代わり、外野や先発のデプスはかなり浅くなりました。また、契約の変更によって細かく年俸を調整したり、ダーノーの放出を決断したりと、とにかく徹底した動きを見せています。
そして、その分だけ強化するための枠と補強資金を得ています。
ブレーブスは来季も更なるペイロールの増額を示唆しており、来季も勝負するための補強を行うようです。
マイナーの状況を考えれば、大きな動きはトレードで行うのは難しく、FAでの補強を狙う可能性が高いでしょう。
このオフ、ブレーブスがどんな動きを見せるのか。要注目です。
③ありがとうダーノー
ブレーブスにとって、これは1つ大きな別れになったでしょう。2020年から5年間、ブレーブスをベテランとして支えてくれました。
プロスペクト時代から非常に高い評価を受けていて大きな期待を背負ってMLBの世界に飛び込んだダーノー。
しかし、メッツでデビューしてからは怪我に苦しみ、なかなか開花できぬまま2019年には4月にDFA、ドジャースに拾われるもすぐに金銭トレードでレイズに放出とたらい回しも経験しました。
しかしそのレイズでついに開花のきっかけを掴み、久しぶりのプレーオフ進出に貢献、オフにブレーブスへと移籍しました。
エリート街道の輝きも、苦難の道の暗さも、這い上がる景色も、全てを知ったダーノーはその経験をブレーブスで存分に活かします。
2020年は短縮シーズンながらシルバースラッガー賞を受賞。翌21年は怪我で60試合の出場に留まるも、シーズン終盤に間に合わせて復帰。地区優勝、NLDS突破、そしてNLCSでは前年3勝1敗から逆転を許したドジャースを撃破し、雪辱を果たして自身2度目のWS進出。WSでは打っては2本の本塁打を放ち(特に第3戦は1対0の8回裏に貴重すぎる本塁打を放ち勝利に貢献しました)、守備では強力なアストロズ打線を相手に投手陣をしっかりリードして世界一に大きく貢献しました。
WS第3戦でのホームラン!↓
BANG'd.#BattleATL pic.twitter.com/WiKgqwkRsH
— Atlanta Braves (@Braves) October 30, 2021
本当に印象的な打撃が多い選手で、2022年にはメッツとの最後の天王山3連戦最後の試合で逆転決勝タイムリー、2023年にはNLDS第2戦で1点差に迫る2ランを放ち、逆転勝利に繋ぎました。
今季もレンジャーズ戦で決勝満塁弾を含む3本塁打を放ったり、プレーオフ争いの最終盤でシーズン159試合目にサヨナラ本塁打を放ったりと、とにかく勝負強い打撃を見せてくれる選手でした。
今季159試合目のサヨナラ本塁打!↓
GAME d'ARNOVER.#BravesCountry pic.twitter.com/8KFLZdoHqu
— Atlanta Braves (@Braves) September 29, 2024
その経験値の高さによってブレーブスを幾度となく助けてきたダーノー。彼がブレーブスに与えてくれたものは本当に大きいです。
エンゼルスでも頑張ってほしいですね。
5年間、本当にありがとうダーノー!!!!!
④まとめ
いかがだったでしょうか。今回は、ブレーブスのノンテンダーまでのオフの動きと、それに関する見方、そしてダーノーへの感謝を書いていきました。
ブレーブスがどんな活躍を見せてくれるのか、そして放出となった選手たちの新天地での活躍、期待したいです。
それでは、また!!!
見出し画像はこちらから、5年間ありがとうダーノー!↓
Good night, #BravesCountry ✌️ pic.twitter.com/PaeM90AdRL
— Atlanta Braves (@Braves) April 20, 2024
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