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【森と音楽のひろば】こんにちは!秋の森〜親子のための参加型コンサート〜
2024年9月7日(土)、飯能市林業センターにて森と音楽のひろば「こんにちは!秋の森〜親子のための参加型コンサート〜」を開催しました。
先生は、今年3月にも登場してくれた音楽ワークショップ・アーティストグループ「ここっと」から、はな×ちあきのお二人が登場!
若い先生方で構成された「ここっと」は、アウトリーチ活動を専門に学び、未就学児を対象としたワークショップやコンサートを開催するなど、各地で精力的に活動しているグループです。
今回も、子どもたちの笑顔を引き出す温かいプログラムを提供してくれました。
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ほんわかとした優しい雰囲気のちあき先生(ヴァイオリン)と、はな先生(ピアノ)。
お二人が軽快な音楽とともに会場に登場すると、子どもたちは興味津々の表情を浮かべました。
最初に演奏されたのは、フリッツ・クライスラーが作曲した「美しきロスマリン」という曲と、ガブリエル・フォーレ作曲の「シシリエンヌ」という曲です。「美しきロスマリン」は、ヴァイオリンの伸びやかで軽快な音階が心地よい曲。「シシリエンヌ」は少ししっとりとした優雅な曲で、いずれもCMなどでよく使われる名曲です。
曲に合わせてリズムをとったり、 カラーケープをひらひらさせたりして 体を動かしてウォームアップしていきます。
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お二人の演奏が織りなす美しい音色に、会場全体が一瞬で音楽の世界へと引き込まれました。子どもたちは音楽に合わせて自然に体を動かしてウォーミングアップ。優しい音楽が、参加者全員の心を温める時間となりました。
曲と曲の間に、ちあき先生とはな先生が進行役となり、リズムに合わせながら参加者全員に自分の名前を発表してもらいました。恥ずかしがり屋の子も元気いっぱいの子も、お父さんやお母さんも一緒に、一人ずつ自己紹介ができました。
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続いて、秋にちなむ曲が2曲演奏されました。
秋といえば十五夜お月さま。クロード・ドビュッシーの「月の光」は、言わずと知れた名曲です。はな先生の美しいピアノの音色が、会場を優しく包み込み、みなさん静かに演奏に聴き入っていました。
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続くシューマンの「楽しき農夫」は、打って変わって軽快で楽しいテンポのリズムに乗って、みんなも体を動かしながら秋の訪れを感じることができました。
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ここからはリトミックの時間です。
秋といえば食欲の秋! 「食欲の秋」をテーマに、音楽で料理を楽しむユニークなアクティビティが始まりました。「音楽に合わせて料理を作る」という、子どもたちの想像力と表現力を存分に引き出す取り組みです。
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まず、ちあき先生とはな先生がお手本を披露。
トントン、ぐるぐる、とろーり、パックン…!
みんなはすぐ答えが分かったみたい。そう、カレーライスです!
ここからは、ちあきチームと、はなチーム、二つのグループに分かれて、野菜を切る音や、炒める音、混ぜる音などをどう表現するのか、自分たちで考えてもらいます。最後にお互いに発表し合い、どんな料理か当ててもらうゲームです。
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音楽で作る料理は、栗ごはん、肉じゃが、カレーライス、きのこパスタの四つの中からどれか一つを選びます。
2チームとも、「混ぜる音はこうかな?」「食べるときはどんな音がいいかな?」と試行錯誤しながら、一つの表現作品を組み立てていきました。
そして両チーム、意見がまとまったら、いざ、ジョン・ライアンズ・ポルカという楽しげな曲に合わせて発表!
なんと…
2チームとも、「きのこパスタ」でした!同じ料理でも表現は全然違って、とても面白かったです。
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音楽クッキングが終わった後は、再びお二人の演奏を聴きました。
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フリッツ・クライスラー「中国の太鼓」は、ウィーン(オーストリア)出身の世界的なヴァイオリニストで、作曲家でもあります。第二次世界大戦中にアメリカへ移住し、アメリカ国籍を取得しました。
「中国の太鼓」は、その彼がアメリカ・サンフランシスコのチャイナタウンで聴いた中国の音楽に着想を得て作られた曲で、中国の京劇に似た中華風の小気味よいテンポで元気な曲。太鼓をボンボンと叩く様子が浮かんできます。
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最後は、リヒャルト・シュトラウスの「トリッチ・トラッチ・ポルカ」を、全員でリズムをとりながら合奏しました。
ちあき先生のリズムを真似して…結構速くて複雑なものもありましたが、 みんな抜群の集中力を発揮して 手拍子とともに元気に曲を盛り上げてくれました。
外はまだまだ暑いけれど、体を動かしてたくさんの名曲に触れ、秋の到来が楽しみになる1時間となりました。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
(レポート:桑原 香矢)
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