プラットフォーマーではないという理由で日本のタレントが結局TVに戻る説
結論はタイトルの通りで、そうなるまでの過程を推察したい。
タレントが当たり前のようにYoutube等のメディアで活動し収益を得ている現状がある。初めの内は本人のみか極少数のスタッフと共に活動するタレントがほとんどだったが、今やカメラを始めとする多様な技術スタッフを連ねて活動するタレントも増えてきている。
ビジネスとして規模が大きくなるのは自然な流れである。近い将来、Youtube等に参入するタレントの活動は本格的に組織化する、要するに法人として参入するケースが増えると予想している。
そこで生じる致命的な問題、それが「海外がプラットフォーマーである」ということだ。
ルール及びBANの概念があり、それを海外が握っている以上、長期的・安定的なビジネスを期待できない構造になっている。例えば半年後にレギュレーションや広告設定の大幅な変更が行われ、BANされなくとも事実上の撤退を余儀なくされるなんてことも充分有り得る話だ。
まあ長期的・安定的ビジネスが困難というのは少し言い過ぎかもしれないが、上記のようなリスクが付いて回るのは事実である。
従って、プラットフォーマーとは大なり小なり運命共同体の関係を結んでいる必要があると考えられ、すなわちそれがテレビ局というわけだ。
例えば明日Youtubeで日本のお笑い芸人のチャンネルが全てBANされたとしよう。そうなった場合果たしてYoutubeはどれほどのダメージを負うのだろうか。恐らく痛くも痒くもないだろう。
しかしこれが、一夜にして日本のテレビからバラエティ番組が一斉に終了したとしたらそれは空前絶後の大事件となるであろう。
裏を返せばテレビと関係を結ぶメリットがタレントにとっていまだに存在しているという話でもある。
とはいえ、昭和・平成のような旧来の形態ではなく、例えばネットメディアの権利やチャンネルをテレビが所有するといったように、その在り方は現代風にアップデートされていくと思う。(既にそういったケースはあり、AbemaTVなどがその筆頭だろうか)
いずれにしても、タレントとテレビの関係が本質的には今後とも継続されると私は確信している。