おみくじを、返しに行こう

2022年7月30日。
失意のどん底にいた私は藁にも縋る思いでおみくじを引いた。
名古屋市の覚王山にある日泰寺というお寺だった。

小吉という結果に苦笑いをした。
しかも、待ち人　おそし　にわずかな希望すら打ち砕かれた気がしたんだ。

そのおみくじを木に結ばずに、畳んでお財布の中にしまった。

おみくじは、引いた時点での運勢で一喜一憂するものではなく
後の自分の行動次第で変わっていく運命のようなものらしい。

『はじめ思い事叶いにくく
急がず　心静かに時を待てば
後には　神仏の御加護ありて　幸せの路開かれる』

せっかくの神様仏様からの進言をいただいたのに
とち狂っていた私は素直に聞き入れることができなかった。

そりゃ、そうだ。

憧れの人に出会って1日を過ごし、こっぴどく振られたのだから・・・

自分ではどうにもならないことを
無理矢理に何とかしようとするから上手く行かない。

焦らずに時間をかけて、解決すれば良かった。
今だからこそ言えるけれど。

あれから約3年が経ち
仕方のないことだった、と笑えるようになった。

もう少し暖かくなったら、おみくじを返しに覚王山へ行こう

日泰寺がある覚王山は歴史ある名所だけでなく注目のスイーツ店や
若いクリエイターによる個性的なショップが集まっている。
レトロとモダンが融合した雰囲気がある街。

3年前のあのときは、お店に立ち寄る元気もなかった。
でも、今は違う。
ちゃんと楽しめる気がする。

桜の咲く頃がいいかな？
春色のワンピースを着て、出かけるんだ。