2024 Best Music ③Second TOPs

TOP10に足切られてしまったけど素晴らしい作品に今年も出会いました(TOP10が強すぎたかな)。
以下、順不同でご紹介。こちらは2024年リリース限定で。

■ François Houle, Kate Gentile, Alexander Hawkins – Fatrasies [Les Disques Victo]

https://lesdisquesvicto.bandcamp.com/album/fatrasies

第 39 回ヴィクトリアヴィル国際音楽祭での即興演奏を録音。激しく熱演。

■ Rafael Toral – Spectral Evolution [Moikai]

https://rafaeltoral.bandcamp.com/album/spectral-evolution

Rafael Toralの復活を実感した。衝撃を受けた「Sound Mind Sound Body」(1994)以来の傑作(この間、個人的に引っかかる作品がなく…)

■ Stemeseder, Lillinger – Antumbra [Plaist]

https://plaist.bandcamp.com/album/antumbra

二人とも私の大好きなミュージシャン、このアルバムでは「これがStemeseder??」「これがLillinger??」という音を出していながら、何故か「彼ららしい音だ」と感じた不思議な作品だった。2024夏 Alarme Festivalでのライブも素晴らしかった。

■ Amalie Dahl's Dafnie – Står Op Med Solen [Aguirre Records]

https://aguirrerecords.bandcamp.com/album/st-r-op-med-solen

ここ数年に頭角を現してきたノルウェー サックス奏者 Amalie Dahl率いるフリージャズユニット。フォーンセッションが非常にカッコいい~

■ Steph Richards - Power Vibe [Northern Spy Records]

https://stephrichards.bandcamp.com/album/power-vibe-2

聴き方によっては、よくあるフリージャズなのだが、フリューゲルホルンのせいなのか、憂いがあり、頭を突きつけるような強い演奏はないのに振動(激しさ)がぶつかってくる。随所に塗されている揺らぎやノイズがよろし。

■ Modney - Ascending Primes [Pyroclastic Records]

https://modney.bandcamp.com/album/ascending-primes

ハーモニーと不協和音のそれぞれ行きついたモノ同士を無理矢理混合させたクラシックスとジャズの要素が入ったアヴァンギャルドな、いや、アカデミックな作品

■  Patricia Brennan Septet - Breaking Stretch [Pyroclastic Records]

https://patriciabrennan.bandcamp.com/album/breaking-stretch

3作(3年)連続でマイベスト入りしてるPatriciaさん。音空間の幅だけでなく深さもあること、そしてリズム構造がとてもよく、アグレッシブなリズムで乗せつつ次第に心地よいテンポとリズムに変容していく。自由度と正確さもありとにかく楽しいアルバム

■ Andy Moor & Marta Warelis – Escape [Relative Pitch Records]

https://relativepitchrecords.bandcamp.com/album/escape

The ExのAndy Mooreのギターから出力される多面的な音のバリエーション、そこに絡みこんでくるピアノは鍵盤&弦&プリペアードで抗戦。双方がお互いの音を良く聴いていると感じさせる

■ Arild Andersen - Landloper [ECM Records]

https://ecmrecords.com/product/landloper-arild-andersen/#tab_tracks_tab

79歳にして初ベースソロアルバムとは。北欧のベーシストに多いのだが、彼のベースは語りかけるように音が飛び込んでくる。

■ Marie Krüttli Trio – Scoria [Intakt Records]

https://mariekruttli.bandcamp.com/album/scoria

濃厚で透明感があり尖りもあり。コンテンポラリー、ジャズを横断しアヴァンギャルドな表情も見せる。各パートの個性も光る配分の良い良きピアノトリオ

■ Ron Caines, Martin Archer Axis – Practical Dreamers [Discus Music]

https://discusmusic.bandcamp.com/album/practical-dreamers-178cd-2024

インスピレーションの豊かさが表出されている。Sax(Caines)をメインにそこに纏わりついて飛び交う多様な音群が創り出す音像空間。吸い込まれる。Discusはホント良い作品をリリースしてくれる

■ Scott Fields String Feartet - Throws [Between The Lines]

https://www.youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_n3xTMuFaCpiE6UnWeEPWRGrxopZUg59Yc

バッハ、ハイドンなどクラシックスの名曲を再構築し、曲名は全て相撲の決め手名。なーーんとなく、決め手と曲のイメージがシンクロできてしまう、というか、スポコン漫画でありがちな技を決める手前の心の葛藤がやたらと長い、あの雰囲気が音になって迷走する室内楽に仕立てているような感じだ

■ The Cure - Songs of A Lost World [Fiction]

https://thecure.lnk.to/TroxyLiveAlbum

多くを語る必要はない、16年振りニューアルバムがとにかく嬉しい。曲調は普遍、それでいい。

■ Thomas Strønen, Craig Taborn, Chris Potter, Sinikka Langeland, Jorge Rossy - Relations [ECM Records]

https://ecmrecords.com/product/relations-thomas-stronen-craig-taborn-chris-potter-sinikka-langeland-jorge-rossy/#tab_tracks_tab

私の中のStrønenサウンドがアップデートして戻ってきた。ここ10年ほどはECM系表現豊かな美しきドラムを奏でているが、私にとってはそれ以前の多面的で音の探求と好奇心に溢れたパーカッションが魅力だった。物静かな構成の作品だが、現在形として進化して戻ってきた

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