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【フライタイイング】一歩上のドライフライ。ミッシング・リンクの作り方
今回紹介するのは、死んだカディスを模したマイク・マーサー作のドライフライ、ミッシングリンクです。今回は、オリジナルに少しアレンジを加え、カーブフックを使って巻いています。
ミッシングリンクとは
ミッシングリンクは、瀕死(ひんし)の状態のカディスをイメージして作られたアダムスの進化系ドライフライで、あらゆる局面で抜群の威力を発揮します。
エルクヘア・カディスとパラシュート・アダムス両方のいいところをを抽出して、さらにエマージャー系のプロフィールというのも持ち合わせています。
ただ、パラシュート・アダムスよりも手を入れる数が多いため、作るのが難しく、小さいサイズになればなるほど難易度があがります。フライタイイングの基本は分かっているけれど、いつものフライに飽きてきて、新しいパターンに挑戦したい方におすすめです。
使用した素材
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フック:Umpqua U202 ニンフカーブフック #14(#12〜16)
スレッド:Danville フライマスター ワックススレッド 70 Denier(ブラウン)
ボディラップ:クリスタルフラッシュ or フラッシャブー
ソラックス:Hareline アイスダブ(オリーブブラウン)
スペントウィング:Hareline スパークル・イマージャー・ヤーン(クリーム)
ハックル:Whiting Farms ドライハックルケープ
ウィング:エルクヘア
なお、メーカーや素材が多少違っても同じように作ることができるので、似たような素材があれば代用可能です。
作り方
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1. ブラウンの糸を使って、フックシャンクのベンド部分まで巻いていきます。糸のカラーが胴体部分のカラーになります。また、この時の太さが胴体の太さになるので、しっかりと糸を巻いていきます。
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2. クリスタルフラッシュを固定して、間隔をあけながら胴体に巻いていきます。フックベンドから6割くらい巻いたところでしっかり固定します。
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3. 胴体部分にUVレジンをつけて、UVライトで定着させます。
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4. ソラックス(胸部)に少量のアイスダブを、丸いボールのような形になるようにダビングしていきます。
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5. ウイングにスパークルエマージャーのファイバーを使います。ファイバーを折り返して、ウイングが左右に広がるようにし、フックベンドの長さでウィングをカットします。
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6. さらに、エルクヘアを使用します。エルクヘアは、エルクヘアカディスを作るときの6割くらいの量を使います。スタッカーを使って、エルクヘアの先端を整えて、ベンドの長さでエルクヘアを固定します。2回ルーズラップをしてしっかりと糸を締め付けたあと、しっかりと固定していきます。
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7. エルクヘアを固定した糸の部分に、先ほどと同じアイスダブを巻いていきます。
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8. ハックルフェザーの長さがちょうど良いものを選んで、根元の不要な毛を少し抜き取り、根元部分のクイルはカットします。
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9. フェザーのクイル部分を糸で固定して、エルクヘアの外側を巻き込むように、ハックルを4〜5回巻いていきます。巻き終わったら糸でハックルを巻き込んで固定します。
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10. フックアイの部分に糸を巻いて、ウィップフィニッシャーで糸を固定します。
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11. エルクエアの一部を頭の形にするために、頭部分と後部を取り分けて、頭部分をトリムして完成です。
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動画解説
動画では、作り方のコツやマイク・マーサーが説明するポイントなど、補足しながら話しています。文章と写真では分かりにくい部分も、順を追って説明しているので、ぜひ参考にしてみてください!