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とろろ昆布のもとへ塩昆布のエスコート

これって奇跡。
今日わたしが思ったことを忘れないうちに、ここに忘備録として書かせてもらいます。
昨日は娘の小学校の運動会で、きばったせいか、日中元気だった娘が夕方お熱が出ました。夕方家族で食品の買い出しに行こうって言ってたけど予定変更、娘の看病にして寝かせてからトイレットペーパーもティッシュもいろいろ切れてきてたから買い物に一人で出ました。
テレビで塩昆布チャーハン観てから、もう口が塩昆布チャーハンだったし、娘のノートもセロハンテープもなくなったっていうので、文具もまだ買えるところ、文具も服も売ってるスーパーへ行きました。
あまり利用しないので、食品売り場はちょっと塩昆布の位置が少しわかりにくく乾物の近くにはなく、だいぶ離れたところで海藻類が置かれていました。目標のものを見つけて、心はすっかり塩昆布でレジでお会計をしていたら、隣のレジの人にちょっと高齢のおじいちゃん(たぶん80歳くらい)が「とろろ昆布はどこ?」と聞いていました。レジの人は、一番あちら側に牛乳の棚があるんですがその一列手前にありますって説明していました。
でも、おじいちゃんはちょっとピンときてなくて、説明する側も説明聞く側も一生懸命だけどなかなか解決せず、おじいちゃんも「案内してよ」レジの人「離れられないです」のやり取りになって、ちょっと雰囲気がよくなくなって少し声のボリューム上がってきたんですけど、その時考えるより先に「お父さん!わたし会計もうすぐ終わるので、案内しますね。ちょっとだけ待っててもらえますか」って、わたしの口が言ってたんです。
ふだん、こういう時躊躇しちゃう(あまり来ないスーパーだから配置全然わからないし、スタッフの人で解決できるんじゃないか、余計なお世話だって言われたらどうしよう、とか)ところなんですが、すっと言えたしドキドキおどおどすることはなく、なごやかに「わたし、さっき塩昆布探しちゃいました~。その隣にちょうどとろろ昆布あったんですよ~」なんて話しながら、和やかにおじいちゃんをエスコートすることができました。
おじいちゃんにもレジの人にも喜んでもらえたし、よかった~って思ったんですが、ま、まてよ、、、!
あまりに、完璧すぎやしないか!
だって、わたしあの食品売り場で買い物なんてしないから売り場の配置わからないし、もしかしたら一緒に迷っておじいちゃん困らせる可能性もあったし、日曜のあの時間にふだん一人で買い物もしないし、塩昆布だって前日に塩昆布チャーハンテレビで観てなかったら、買わなかったと思う。ちょっとだけなら塩昆布は家にまだあったし。娘が明日使うノートを切らしてなかったら、買い物自体も「遅いから明日でいいや」ってなっただろうし、あの瞬間にあそこにとろろ昆布の位置も把握してスタンバイしてたなんて、「さぁ、役に立てよ」って誰かがお膳立てしててくれたみたい。
完璧な準備とタイミングで!
完璧な仕込みがなかったら、わたしはきっと躊躇しちゃってたけど、とろろ昆布の位置も知ってて、全部揃えたしもう帰るだけって状態だったし、わたしはおじいちゃん子おばあちゃん子なのでおじいちゃんのエスコートできて幸せだし、
なにかが一つ違ったら、全然違う状況になったでしょう。
あたり前なんだけど完璧すぎるあたり前。
きっとあのおじいちゃんは良いことを積み重ねてきた人で、もしかしたら巡り巡って、とろろ昆布買いに行って悲しい思いしないように、私がだれかの采配で塩昆布の使いとして使わされたような。
世の中、まだいいシステムが機能してます。

俵万智なら、今日を昆布記念日にするでしょう。

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