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ADHDの子の良いところを伸ばしたい。

小学5年生の長女について、以前、こんな記事を書きました。

ADHDにも程度と傾向があると思いますが、長女の場合は、だいたいこんな感じ。日常生活に支障をきたすほど重度ではないけれど、いわゆる「変わってる子」と言われる感じです。

  • ほとんど毎日何かを忘れる。そして、忘れたことに気づかないか、気づいても大して気にしないので、また忘れる。

  • 身だしなみに頓着がない。肌着がいつも出ている。未だにTシャツの後ろと前が逆、なんなら裏返しのまま登校するときがある。

  • 暑さ寒さに合わせた服装調整ができない。目の前にあるものを着てしまうため、冬でも半袖を着たり、夏でもフリースを着て平気。

  • 一度本を読みだすと、10時間くらい平気で読んでいる。名前を何度も呼んでも全く気付かない。

  • いわゆる空気を読むことができず、人との距離感が近すぎることがあり、相手を驚かせる。

  • 手伝いなどをやらせると、言ったことはやるけれど、言ったことしかやらない。自ら考え、気づいて行動することはできない。

私自身も、大人になって気づいたADHDのため、子供のときはほぼ似たような感じだったと思うのですが、同い年の女の子が思春期に差し掛かり、他人を意識しはじめたりグループを作り始める中、親としては気になります。

つい数日前も、こんなことがありました。

食事を作っているとき、どうしても足りないものがあり、結構雨が降っていたのですが、長女に御遣いを頼みました。徒歩5分くらいのコンビニです。
「雨強いけど大丈夫かな」なんて思っていたら、彼女が「買ってきたよー」と元気よく帰ってきたので、「ありがとう」と振り返ったら…
なんと、ずぶ濡れではありませんか!
頭から洋服から水が滴り落ちているし、靴も明日履いていけるような状態ではありません。
そうです、どしゃぶりの中、傘をささずに行ってしまったんです。
本人曰く、傘をさすように言われなかったし、そんなこと思いつかなかった(?)らしい。
…確かに、傘を持っていくようには言わなかったけど…。

実はそのとき、思わず「何で傘持って行かなかったの!普通持ってくでしょ、何考えてるの!」と怒ってしまったんですね。
今思えば、身の危険があったわけでもなし、服は濡れたって乾かせばいいので、呆れはしても、怒る必要はなかったのですが…
自分自身も似たようなところがある癖に、あっけらかんと笑ってやれなかったことを後で反省しました。

ADHDの子って、怒られることが非常に多いと思います。
年齢相応にできないことがたくさんあるし、注意しても注意しても同じミスを何度も繰り返すし、人の話も聞いていないのが基本なので。
だから、小さな頃からずっと怒られて、自己肯定感が低下し、悪くすると鬱などを発症してしまうこともあるようです。

でも、ADHDだからこそ良いところもあります。

娘は、とても本番に強い。
緊張はある程度するかもしれないけど、不安で何日も前から準備することなどはありません。
ピアノを習っているのですが、発表会の直前まで「こんな状態で舞台に立てるのか…」と心配な出来でも、当日には帳尻を合わせ、だいたい本番はリハーサルよりも家の練習よりも、一番の物を見せてくれます。

また、ミスは多いのですが、あまりそのことによるダメージを受けません。だいたいのことは「まいっか」と流せます。
例えば、週末に持ち帰ってきた上履きが、水曜日くらいにまだ家にあるのを気づいて聞くと、「あー。月曜持ってくの忘れちゃったから裸足で過ごしたんだけど、次の日も忘れちゃって三日くらい裸足だったよ」とあっけらかんとしています。
そんなときは呆れつつも、その鈍感力を尊敬するのです。

そんな訳で、今大切だと思っているのは、彼女の自己肯定感を高めること。

重大なミスでなければ、常識外れでも笑ってあげて、その鈍感力を褒めるくらいのことをしたい。
何事も楽天的に捉え、レジリエンスの高い人間になってほしい。
そう思います。

子育てなんて、何が正解か、数十年後にならないとわかりません。
でも、なるべく社会の中で力を発揮して、自活できる大人になってほしい。
ついつい怒りたくなることもありますが、それを心にとめ、彼女の良いところを伸ばしてほしいと思っています。

思春期の入り口に差し掛かっている長女。
どうやって自分と向き合い、家族や周りの人間と関係を再構築していくのか。
楽しみでもあるし不安でもありますが、いつでも背中を押してあげられるようにしたいですね。



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