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【読書】続編は、新たな仲間たちにほっこり〜『成瀬は信じた道をいく』
前回投稿から1週間、早速続編も読みました。
今回は、続編の登場人物と、面白かった点をnoteします。
続編の構成
1作目は成瀬の周りの同級生ばかりが語り手だったのが、成瀬が大学生となり、年代もバックグラウンドも異なる人たちが登場する。
①ゼゼカラが大好きで、成瀬にとんでもなく憧れる小4女児、②成瀬の父親、③成瀬がアルバイトするスーパーに通うクレーマー主婦、④成瀬と一緒に観光大使に選ばれた19歳の女子大生、が登場する。
②父親は、出来すぎる娘のことを「なんか思ってたんとちゃう」と一歩引きつつ、大切に見守る。大学入試当日も、何にも動じない娘に振り回される心優しいお父さんにほっこりした。
③クレームをつけるのをやめられない主婦は、成瀬から「万引き犯を捕まえるのに協力してほしい」と使命感を与えられ、最初は成瀬を避けつつも、最終的に成瀬と仲良くなる。
④女子大生は、祖母と母に思い通りに育てられてきたことに初めて不満を感じ、成瀬と関わる中で、自分のやりたいことをやろうと思い直す。
クスッと笑えるシーン
なんでもできる成瀬でも、できないこともあるし、そして変人ゆえにクスッと笑えるシーンが度々登場する。
例えば、成瀬がレジ打ちバイトをしているシーン。レジ打ち前にカゴの中身を見て支払額を予想する1人ユニクロをはじめ、それに突っ込むクレーマー主婦とのやりとりにクスッと笑った。
他にも、大学生になってやっと使いはじめたスマホを成瀬が真面目に操作するシーン。インスタについて、「この丸いアイコンはなんだ?(ストーリーのこと)」「赤い点が右上に表示されるのはなんだ?」といつもの成瀬節で初歩的なことを聞くシーンも面白かった。
私が1番好きな最終章
大晦日に、成瀬が「探さないでください」という書き置きを残しいなくなる。
東京に引っ越した島崎は、成瀬に黙って滋賀に来るのだが、そこに成瀬はいない。
これまで登場した仲間たちと共に、成瀬捜索が始まる…
学生時代は友人が少なかった成瀬。
成瀬を探すために仲間が集まってくれるほどになり、私もほっこりした。