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ハナ~24歳OL
2024年10月29日 12:37
本屋で、タイトルに惹かれて手に取った、辻村深月の『オーダーメイド殺人クラブ』。辻村氏の小説は大好きで、過去にも複数読書感想文を投稿しているのでぜひ覗いてみてください。人間の奥底の感情を繊細に描かれる辻村氏、殺人事件が起きる作品は読んだことないが、本作は殺人事件を扱うミステリーなのか?と気になった。(以降、ネタバレなしです。)あらすじ極小な中学生の世界「リア充」「昆虫系」って分類し、「
2024年6月28日 23:44
本屋の文庫本コーナーに行けば、今や必ず目にする、大反響の『傲慢と善良』。今度映画化されるらしい。私がこの本に出会ったのは、今から1年半前の大学4年の秋。サークルも入らずバイト漬け、コロナ禍の学生生活。就活も終えあとは遊ぶのみでも、実家住まいでコロナを気にした両親からは県外禁止令継続中だった。不満ばかり、さらに失恋したばかりで、大袈裟でもなく、人生最大で病んでいた。そんなとき、「人生で1番
2024年4月27日 22:34
今年度4冊目は『凍りのくじら』。知人に「読後じんわりしてすごいよかった」と勧められ読み始めた。実際、すごく良かった。章ごとに1つのドラえもんの道具をテーマに、ドラえもんが大好きな主人公が、ドラえもんのエピソードとともに元彼について振り返り、自分を見つめ直す。不二子先生のSF(スコシ・フシギ)になぞらえて他人に個性をつける主人公不二子先生の描くドラえもんのSFの世界は、Science
2023年3月11日 14:17
辻村深月の本はこれが2冊目だ。1冊目は「傲慢と善良」。この本を読み、どうしてここまで人の内面を露わにできる言葉が書けるのだろうと感銘を受けた。そして次に選んだのがこの「嚙み合わない会話と、ある過去について」だ。人は皆、心の中に幽霊を抱えている一見怪談話、SF系なのかと思えるこの解説文。全く異なります。誰かに理解してほしい、でも理解されない。こうしたかったのにできなかった。かつて、誰かと
2023年11月30日 22:53
辻村深月は、無意識の中にある人の心をいとも上手に表現する方だ。母と娘、東京と地方、女の恋愛観.…コンプレックスが刺激されるほどに、痛いところを突いてくる。 この本は、母を殺した幼馴染を探す女性が、関係者と会話形式で様々な人の「無意識の価値観」が表出していく話。”私はここじゃない、私は彼女たちとは違う”幼馴染を探す主人公は、東京の大学に進学しフリーのライターになったものの、地元に戻っ