シンクタンクってどんな業界?
こんにちは、シンクタンクで勤務中の耳栓くんです。学生の皆さんはコロナで色々不便をしていることでしょう。
今日は、社会に出てから経済学・データ分析の知識を生かしたい、という人に向けておすすめの業界の一つとしてシンクタンクをご紹介します。
所要時間は3~5分くらいです。
1.シンクタンクとは
そもそも「シンクタンク」という業界をご存知でしょうか。大学院生やコンサル志望の学生はよく知っているのではないかと思います。
シンクタンクとは、主に官公庁を顧客として、調査や調査をもとにした政策立案・提言を行う機関です。
調査や提言を行うという業務の性質上、専門的な知識への需要が高く、院生などが多く受けがちです。
ある課題に対して調査を行い、分析を行うというのは研究に似ているところがあります。ですので院生の方が少し慣れた作業を行うことになるかもしれません。
また後ろの方で書きますが、成果の一つであるレポートはいわゆる論文のようなもので、大学院生などでは、もう少しアカデミックに書きたいと思う人もいるかもしれません。
2.シンクタンクってどんな会社がある??
日本の代表的なシンクタンクといえば、三菱総研(MRI)、三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)、野村総研、みずほ情報総研(MHIR)、日本総研などがあります。
よく就活市場などで用いられるシンクタンクという言葉は、主に政策立案のための調査研究を行うところというイメージがありますので、その点で言うと、MRI、MURC、MHIRあたりが新卒を募集しているシンクタンクではないかという印象です。野村総研や日本総研は、経営コンサルやSEの募集が多かったと記憶しています。
3.どんな仕事をしているのか
シンクタンクのビジネスモデルは、基本的に政府から案件を受託し、契約期間内に調査・研究を行い、レポートにし、対価として契約金を受け取るというものです。イメージは下図のような感じです。
どうやって案件を受託するのかというと、企業同士の競争です。政府から、公開された案件リスト(公募)に対して様々なシンクタンクが、「うちなら安くて高クオリティで調査できます」とアピールを行い(入札)、政府から選んでもらうことで契約先が決まります(落札)。
公募はこんな感じで行われます(厚労省)。
シンクタンクはある課題に対して調査を行い、研究をします。最終的な成果であるレポートは各シンクタンクのHPなどから閲覧することができます。
例えば、昨年度の公募案件としては、厚労省で公開されてるもので言うと「認可外保育施設の現状及び立入調査の実施状況等に関する調査研究」といったものがあります(リストの1番上から適当に取ってきました)。
案件といっても様々ですので、理系が得意とする環境系の案件や人工知能などの工学系も案件もあれば、僕たちのような文系が得意とする社会保障に関する案件など多岐にわたります。
それに伴い、各社にもいろんな部署があります。僕は経済学研究科ですので社会保障の部署に配属されています。
4.おわりに
今回は、シンクタンクという業界についてざっくりとお話ししました。
僕が大学生の時シンクタンクという業界は聞いたことはもちろんありましたが、何をしているのかさっぱり想像できなかったので、少しでも皆さんが知識・興味を持って頂ければ幸いです。
次回は、就活生向けにシンクタンクを受けるうえでのアドバイス等を載せたいと思います。もっと知りたいことなどがあれば、質問箱などでも募集していますので遠慮なく!