素人がNostrのリレーサーバを建てた記憶
それはまだ私がRaspberry Piをよく知らなかった頃。
きっかけは技術書典15で頒布された『Hello Nostr! Yo Bluesky! 分散SNSの最前線』に掲載された記事。半月ほど前から居座っていたNostr、せっかくだからただ使うだけじゃなくて何かやってみたいと思っていたところで「そういえばあの本にリレーの建て方を解説してる記事があったよな」と思い出した。「ラズパイで簡単!」と銘打たれている。
そうか、簡単なのか。
まずは記事をよく読んでみよう。
Raspberry Pi? なんとなくどういうものかはうっすら知ってる。
Linuxサーバ運用に関する基礎知識? そんなものは、ない。
Docker? 何それ。
それでもMac OS Xが登場した初期の頃に興味本位で少しだけターミナルを使った経験が役に立ったのか、なんとなく記事の内容から何をやっているのかは察することができた。
大丈夫、これだけ詳しく解説されてるんだからなんとかなるでしょう。
自分の中でGoサインが出た。
まずはRaspberry Piについて調べてみる。
キーボード一体型のがあるんだね。これ昔使ってたPC-6001みたいで面白そう。
と、安易に決めかけたところで立ち止まる。
普通にPCとして使うならともかく、サーバにすると決めてるんだからキーボードは邪魔だな?
改めて記事を読むと「初めて購入する場合はスターターキットがおすすめ」とある。
ではそれにしましょう。
結局安易に決まった。
Amazonで注文して届くまで6日 (日時指定したら遅くなった)。
まずは基板をしげしげと眺め (職業病だ)、これ素手で触っていいのかと若干躊躇しつつ (職業病だ) ネットで調べながらヒートシンクやファンを取り付けつつケースに組み込む。ちょっと楽しい。
電源が入ったのを確認したところであとはひたすら記事の通りに作業を進める。
なにしろこの時点でもよくわかってないので自己判断で余計なことはしない。
とはいえやはり何もかもが説明されているわけではなく。
「設定ファイルをエディタで開き」…エディタ?
どうやらnanoというエディタが使えるらしい。勉強になりました。
「〜という名前のファイルを現在のディレクトリに作成し」…どうやって?
touchというコマンドで新しいファイルを作れるらしい。勉強になりました。
(後にファイルを指定せずにnanoを立ち上げて任意のファイル名で保存すれば済むことだと気づいた)
と、調べながらちまちまとコマンドを打つ作業の楽しいこと!
もっと若いうちからこういう方向に進んでおけばよかったかもしれない。
そんなこんなで数時間後。
自分専用のリレーが出来上がっていた。それはもうあっさりと。
それまで人様のリレーが並んでいた接続中のリレー一覧に、自分が建てたリレーが混ざっている喜び!
Mastodonのサーバ管理者や、早速BlueskyのPDSを建てた人を凄いなー自分にはできないなーと指を咥えていた自分が、Nostrではサーバの主になっている。
これは嬉しい体験だった。
さてここまで書いてきたこの記事の目的はふたつ。
・Nostrに関する記事を書くことで少しでも知名度を上げたい (盛り上げたい)
・自分でリレーを建てることの喜び、そしてそれが思った以上に簡単だと伝えたい
微力ながらも貢献できたなら嬉しい。
ここまで読んできて「Nostrって何?」という人はあまりいないと思うけど、もしいるのならこの辺りご一読を。
・Welcome to Nostr! ~ Nostrをはじめよう! ~
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