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「私はショートピースをどのように吸っているのか?」2025年2月18日の日記

・昼にバーガーキングの超でっかハンバーガーを食べたら全くお腹が減らず、夕飯がおにぎり一個で済んでしまった。

・米国では「肥満は貧困層にこそ多い」と言われているらしい。高所得者は多少値段が高くてもヘルシーな食事を選択する余裕があるが、貧困層は安くて高カロリーなジャンクフードに頼らざるを得ないからだそうだ。



・食後のコーヒーを楽しみながら久しぶりに缶ピースを吸った。立て続けに10本以上吸ったうえコーヒーもガバガバ飲んでしまい、あとでクラクラになってしまったが、本当にいいたばこだと改めて感じた。


・缶ピースを吸いながら喫煙の所作について考えていた。喫煙スタイルの多様さは、個人の嗜好や置かれている環境が違っていることに加えて"喫煙が所作として細かく共有されていないこと"が大きく関係しているのではないか……と思う。「たばこの吸い方」は、字の書き方や時計の読み方のように誰もが習って知っているものではない。基本的には周りの喫煙者からの口伝であったり、あるいはスクリーンにいる人間や喫煙所にいる人間の仕草を真似ることによって独自に形成される。

・それを踏まえると「普段自分がどういうふうにたばこを吸っているのか」を捉え直すのはエスノメソドロジカルな面白さがありそうだと思った。喫煙に興味がある人にとって教育的な意義を持つのは間違いない。私がショートピースを吸う時とっている「行動」を、なるべく詳細に書いてみる。


・まずおもむろに缶からピースを引き抜く。開けてすぐの時は、缶の中央に入っている錨上の白い厚紙のつまみを引き上げ、それによって出てきた数本のたばこのうち1本を、右手の親指と人差し指でつまみとる。

・それをそのまま口の中央に咥える。ショートピースは両切りであるから葉が口内に入ってこないような咥え方をする。唇のピンク色の部分を前歯で軽く噛むようにするというか、巻き込むというか……横から見ると


上唇
ショートピース
下唇

こういう状態になっている。

・そして火をつける。着火具として用いることが一番多いのはマッチで、次いでガスライターだ。ジッポも持っているけどあまり使っていない。マッチの点火方法は別で記事にできてしまうぐらい長くなってしまうので割愛する。着火時は火をしっかりと葉に移すため、強めに吸う。普通に吸う時を1とすると2.2ぐらいの強さで、1.5秒ぐらい吸う。

・そのようにして得られた煙を、肺を経由せず鼻から柔らかく抜く。喫煙を開始した直後が一番嗅覚と味覚の鋭敏なタイミングなわけだから、この煙を口から勢いよく吹くのは損だと思う。スムースかつバニラライクで、若干のミルキーさもある煙を楽しむことができる。

・それが済んだら本格的に喫煙を開始する。「う」と発音した時に口内に生じる空洞を埋める感覚に近い。それプラスアルファが埋まるぐらいの煙を、およそ9秒から10秒かけてゆっくりと摂取する。長さに換算して約2mm(ピースの巻紙には1mm毎に細く薄い横線が入っているので2目盛分)が燃える。落ち着いて吸えば火の先端は尖らずフラットになる。

・口内に溜まった煙を、下の動きで口内の前方から後方、後方から前方に数回ゆっくり移動させる。つまり「転がす」。ワインを飲む時やウイスキーをストレートで味わう時と同じ。

・煙をおよそ4秒前後口に含んで楽しんだら、それを鼻か口からやはり4秒ほどかけて吹く。前者の場合、鼻から「吹く」というよりむしろ「鼻腔内に煙を移動させる」というイメージの方が的確なように思う。口の中の空洞を舌で埋めるようにしながらゆっくりと鼻腔に煙を移す。


・煙を吹き終えたらしばらく余韻に浸る。この時、たばこは口を離れて右手人差し指と中指の第一関節あたりにある。コーヒーを飲むのはこのタイミング。灰は最低でも2cmぐらい燃えたあたりで落とす。吸い口を指で弾くのではなく、灰皿で優しく"折る"ように。以下、巻紙の表面に印された「Peace」の文字が燃えるあたりまで一連の動作を繰り返す。


・ここまでで普段の日記の1.7倍ぐらいの文章量になってしまった。ともかく、私は普段こんなふうにしてショートピースを吸っています。クールスモーキングのやり方を学びたい人にとっても良いケーススタディになる気がするから、もしかしたらそのうち独立記事にするかもしれない。



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