巫KANNAGIカードゲームは「除去」が強い。

巫KANNAGIカードゲームの「夏VS冬バトルセット」、そして新弾である「新季の到来」が発売したところで急に初投稿です。

1本目はシンプルに巫の魅力を伝えたいところではありますが、新環境での大会も終わって個人的にはいい区切りなので「除去札」についてまとめてみました。

自分は巫を発売日からプレイしていて大会でもチラホラ優勝できているのですが、その実は「使いたいカード」より「強さ(除去ルート)」を優先しているだけだったり。

除去しながらパワーカードを使うだけ

他TCGをやっている人ほど除去カードに見慣れていて無意識にスルーしがちかもしれませんが、巫においては(勝つことが目的なら)除去を入れてからがスタートラインとすら思ってます。

ということで、様々なシーンに合わせて何がどう強いのか、偉そうに紹介していきますので是非ご覧くださいませ!
 


巫KANNAGIカードゲームは「除去」が強い

※除去=相手の場所札を魂に送れるカード

いきなり見出しの通りですが、巫KANNAGIカードゲームでは「除去」が強いです。

理由はザックリとまとめて以下の3つ。

  • 巫は『攻撃時』に効果が発動するゲーム

  • 怪異札も攻撃時に発動する

  • 除去を先にした側が優位に動ける

パッと見「当たり前じゃん?」と思うかもしれませんが、分かっていても構築には反映されていないパターンが多かったり。

上から順番に深堀りしていきます。
 

巫は『攻撃時』に効果が発動するゲーム

新拡張パックで『召喚時・常時』効果が増えましたが、基本は『攻撃時』に効果が発動するカードで形成されています。

力が8あろうが、どんなに魅力的な効果が付いていようが、自分の番に生き残って攻撃できなければ「手札1 → 魂1」です。

『神秘・速攻』あたりのカードなどを入れずに好きなカードを詰め込んでいるだけだと、終盤に「朧車」されて崩れることも少なくありません。

なので「朧車」をされたくないなら自分も「朧車」を使って相手の憑依先をいなくさせたりと、スムーズに動きたいなら除去をするのが重要になります。

そういった部分を含めて、出すだけでダメージが与えられる「肥川の大蛇」が強力に感じるわけですね。
“除去のない環境”だと好き勝手に準備できるのでツヨスギと騒がれるのも納得です。
 

怪異札も攻撃時に発動する

「自業自得」「古椿の霊」のようなカウンター系のカードも増えましたが、現時点で怪異札は攻撃時にしか効果が発動しません。

つまり、毎ターン怪異札を憑けようが、元の場所札が破壊されれば魂になるだけ。憑けなければ魂に差が付きます。

「石材で春カードを呼んでから廃集落(夏)で落として、春の3コス場所札を出したかったのに除去された……」みたいなパターンは、“事故”ではなく戦う前から負けてます。

怪異札の効果に依存したマナカーブ・構築(季節3種以上)・マリガン(零コス1枚だけ残し)は、早期の除去で壊れてもおかしくないバランスの上で戦っているんですよね。
 

除去を先にした側が優位に動ける

ここまで解説した通り、場所札・怪異札は攻撃時に効果が発動するので、先に除去をした方が一方的にテンポを取れます。

先行2ターン目で「霊能力者の家」「血液達磨」「悠習の古日記」などを使い、初動を止めることで相手は魂が3にならず同じ除去を引いていても使えなかったり。

先手側は魂を増やすことで霊能力者の3点で除去されず(力4以上)、血液達磨も届かない(コスト3以上)ラインまで逃げれば後手の除去札を腐らせることもできます。

先に魂が4になることで「朧車」「抹亞鉱山」といった除去に繋げられ、そのまま「人魚の活き血」で神秘持ちのカードで逃げ切るのが定番ムーブ。そうなったら「悠習の古日記」でも選べません。
 

よく採用される除去カード

巫での「除去」の立ち位置は解説したので、今度はカード1枚1枚の強みをチェックしていきます。

巫は季節ごとに得意なことが決まっているので、魂送りに関しては冬のカードが必然と多くなりがち。石材もあり使いやすい季節です。

今回は紹介していませんが春にも優秀なカードが多く、「悠習の古日記」なんかも役割は同じ道具札だったり。むしろ相手の魂が増えないぶん極悪。

そして、これらの除去が増えれば『力3』が環境に増え「吸血妃の栖」が刺さりやすくなるので、環境読みでコロコロと切り替わる部分でもありますね。
 

「朧車」

環境初期から暴れている定番除去カード。ただの怪異札でも4コス除去カードとして優秀ですが、手札に場所札がない時は自分で戦ってくれる部分も偉すぎる。

【場所札】というだけで「霊能力者の家」の当選確率アップや「蘇り藁人形」で回収できたりと、全てに無駄がありません。

バニラデッキで場所札として利用するときには「始まり始まり」の上に載せると“効果なし”扱いになるので力が+3されたり。

使う分には文句なしの最強カードです。勢い余って「雲外鏡」を後に憑けてしまうとドローできなくなるので注意。
 

「霊能力者の家」

運が絡む効果ではありますが、要するに「出すだけで相手の場所札とライフに3点を与える」カードです(?)。相手を除去しながら自分は怪異札の憑依先が残るので攻守も逆転可能。

強力な除去「朧車」とも嚙み合っていて、効果は怪異札なのに“デッキにある場所札の割合”を増やせることから【場所札】宣言の効果も高まります。

鬼面神社のテンプレでは場所札の枚数が24枚ですが、マリガン・初手で場所札が固まっていて「未完の石材」を使わなかった時は【怪異札】を宣言しましょう。

定番の動きとして、先行は先に動けているので2ターン目に魂が3。後攻相手の石材が憑いている「神隠しの廃集落(夏)」の効果を使わせずに破壊したり。

超重要な2枚の効果をなくせるだけでなく、次の動きを石材に頼っていた場合ターンスキップです。これが対策できずに運ゲーなのが恐ろしい。
  

「血液達磨」

コスト指定はあるものの、2ターン目に場所札を除去できる道具札です。「始まり始まり」で力が4になっていようが魂送り。

先ほど紹介した「霊能力者の家」を防ぐために、2ターン目に相手の魂を3にさせないような使い方ができます。

kazuyukiさんから教わったテクニックも有用で……後攻1ターン目で何もせずに終了 → 手札が9枚になり手札超過で冬カードを1枚魂に送る → 先行相手の廃集落(夏)&石材を潰す~という動きが強力だったり。

kazuyukiさんがいらっしゃる日だけ、道具を使えなくする廃集落(冬)を4積みしたりもしてました。それほど強い動きということです。

ただコスト指定なのが玉に瑕で、序盤以降は使えるタイミングが少ないんですよね。後攻1枚捨てムーブをしなれば1度も使えない試合だってあります。

序盤は全力で妨害したいから数枚入れたいけれど、後半引いたら腐るというバランスが難しいので採用率が低めなのかなと。
 

「抹亞鉱山」

新拡張で登場した【季節札】指定の除去カード。かなり対象が限定された効果ですが、環境しだいでは何よりも強い除去です。

最近は強力な季節札が追加され軸になっているのでバニラデッキなら「始まり始まり」、夏単なら「宵闇の焔」といったように、大蛇デッキ以外にも働くことが多かったり。

巫のルールで季節札を破壊すると上の場所札ごと破壊できるので、大蛇デッキ相手なら高コストの強カードが載ったタイミングで破壊。夏単相手なら速攻が飛んでくるので何もいなくても破壊しましょう。

これは自慢ではなく“抹亞鉱山を使った結果”ですが、大会の決勝戦で神社が引けなくても大蛇相手にライフを16残して勝利しています。それほどに噛み合うと一方的。

新環境の盛り上がりを潰すのには十分なカードですが「この大会、鬼面神社しかいなそ~」なんて状況で丸コピ採用してしまうと、“力3”という弱パワーで何もしてくれないので注意です。
 

まとめ

巫って他のカードゲームより除去が大事かも」という仮説を元に組んだデッキの勝率が高かったので、一度『除去』をテーマにまとめてみました。

序盤を妨害するだけならランデスだったり「祈りの繕い人形」が刺さることも当然ありますが、除去なら序盤・中盤どころか終盤まで活躍します。

細かい『攻撃時カード』や道具札を増やすより、『除去・パワーカード』のみに絞って素のドローを強くした方がデッキは強力になるんですよね。

あなたは「霊能力者の家」が流行っている環境で、「きさらぎ駅 → 闇賭博居住群」がベースの除外コンを使おうと思いますか?
 

現状と今後の環境

現状は「霊能力者の家」に破壊されるから力3以下を軸にできず、「朧車」「悠習の古日記」があるから神秘以外をフィニッシャーにしづらい。

じゃあ魂3の状態で「霊能力者の家」を避けるために、力を4にしようと季節札に頼ったところを「抹亞鉱山」で破壊。

「魂は同数で並んでくんじゃない?」と思いきや、除去をする側は怪異札が自由に使えているので「雲外鏡」でドローしていたり、そもそも攻撃時にダメージを与えてます。

「除去ルートが強いだけだ」「いや、鬼面神社コンボの神秘20点が強いだけだ」「い~や環境の読みあいだね」……どの路線で6月の禁止・制限カードが発表されるかが楽しみです。

個人的には、活き血・神社・鬼面あたりが規制されたところで「除去ルートから高打点出す」という軸さえあれば似たデッキはいくらでも作れちゃうぞ~とも思ってる現状でした。神秘も打点も他にある!

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最後まで読んでくださった方へのお礼というほどの物でもありませんが、ここまでの除去理論で作った冬単デッキのレシピを置いときます。

神社を使わなくても「血液達磨」→「朧車」→「蘇り藁人形(朧車)」みたいなルートから「豪雪に埋もれた博物館」に鬼面を付けて24点出す動きなんかもシンプルに強い。

神秘かつ「朧車」搭載である「豪血の廃病院」を経由してもフィニッシャーを安全に着地できます。これも“除去をした側が優位に動けている”だけです。

優勝した鬼面神社にも4連勝できているので「血液達磨」の強さも実感できますし、蘇ってまで「朧車」を使いたいんだという意志を感じてもらえたらなぁと。

石材で呼べる「骨女」内蔵カード

……まあ「抹亞鉱山」が全く刺さらなかったり、「深雪に包まれた洞窟」がペラッ3点で倒されなかっただけですけどね!

@kannagicb

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