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【考えさせられる話】魔法の言葉と、邪魔な言葉

校長がまだ小学生だったころ、写生会で、校庭に消防車がやってきました。その消防車のメタリックな部品の数々を見て校長はこう言いました。「銀の絵具なんか持ってないから、銀のところを描けない」と。何人かの友達はラメが入った銀の絵具を持っていたので、こんなのはハンデが大きすぎると思い込んでいたわけです。ガチガチの論理思考ですね。

図工の先生は、もちろんこう言いました。「よく見て。銀なんて色はないの。銀に思えるところも、たくさんの色が混ざってるだけなの」と。まぁ当時の校長には意味が分からず、「どう見ても銀だろ」としか思えなかったわけですが。

どうしても「白って200色あんねん」が頭をよぎりますが、これは、「銀」という言葉が銀そのものを表していないのに、その言葉による分類、言葉による認識に校長が寄せられすぎてしまったことが問題なのです。もっと言うと、目に入ってきたカラフルなものをそのまま受け取らず、「銀」という言葉を通して受け取ってしまっていたわけです。

「銀」という言葉はそれそのものではないのに、銀という言葉で色を捉えるクセがついていたために、目に入ってくるカラフルな色まで「銀」という言葉で塗って、一色として脳に届けてしまったのです。

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