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【考えさせられる話】終わるか続くかの前提で振舞いは変わる
校長が子どものころから通っている揚げ物屋さんは、唐揚げを買うとき、いつもおまけしてくれました。300g買うと、なんだかんだ400gぐらい入っているという気前の良さで、校長はそのお店の常連でした。お店側は「また来てほしい」というシンプルな思いでそうしていたのかもしれません。そのお店がずっとずっとそこにある前提ならば、地域のお客さんに何度も来てもらうことが必須になりますし、得したと感じてもらうことが次につながるわけです。お店への好感や信頼を重ねることが、長い目で見れば利益になります。
そのお店がもうすぐなくなって地域から消える前提ならどうでしょう。信頼や好感より、今の利益を最大化することが合理的だということになります。例えば明日お店がなくなるなら、今日おまけする意味はなくなるわけです。
例えば社員が「すぐやめていく」という前提の会社は、社員を使い捨てにしてその場の利益を最大化しようとするかもしれませんが、長く働いてもらったり長い目で見ている会社ならば、会社への信頼や忠誠が重要になるでしょうし、世間の評判も気にするでしょう。終わる前提か続く前提かで大事にするものが変わるわけです。
校長は、恋愛において、そのカップルは「結婚の前提」を持っているべきではと考えています。「ずっと一緒にいる前提」と言っても良いでしょう。ずっと一緒にいるという前提がなければ、相手は「いつかいなくなる人」ということになりますから、信頼や絆を強くするという努力の意味がなくなりますし、そのときの短期的な「得」が重要になります。そうであるならば誕生日プレゼントも必要なく、相手からも吸い取れるだけ吸い取ればいいという「奪い合い」になるでしょう。自分が相手にとって「いつか消えてもいい人」だと思えば、素直になる意味もないですし(心を晒すリスクを冒すのも損ですし好かれる必要もないですし)、病気の看病もしてあげる必要はありません。端的に言えば「契約を履行するだけで良い」ということになるのです。ですから、ずっと続く前提がなければ、恋愛はもう奪い合いや対立の中での「契約」でしかなくなるわけです。
もちろん本当にずっと続くかは分かりません。「続くつもり(前提)」が大事になるという意味です。
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でも「もう終わる」という前提が良い効果をもたらすことだってあります。例えば「旅の恥は搔き捨て」なんて言葉がありますね。旅先の人はもう会わないのですから、好きなように利用すればいいというのは許されませんが、良い方向で言えば「思い切って大胆な行動を取っても良い」とも言えます。普段から自分を無意識に縛り付けている「しがらみ」から解放されているのです。これは「人生一回きりなんだから」という考え方にも通じますね。
校長がよく言う「カップルの別れ際には踏みとどまるチャンスがある」というのもそうです。ずっと悪循環が続いて、わだかまりが分厚くなり、二人が別れに至るとしましょう。でも、もう終わりだなと覚悟した瞬間に、目先の感情から解放され、相手より不利になりたくないという気持ちもなくなりますし、相手への「最近の怒り」からも距離ができます。そして視野が広がり、今までの思い出をトータルで眺めることになります。全体で眺めたときに思い入れや良い思い出がないような二人は、特に別れ際に気持ちの変化はないでしょうが、目先のわだかまりから解放されると純粋な愛や感謝が浮き出てくる二人もたくさんいることでしょう。相手が本当は悪い人でないこと、心から好きでいてくれたこと、自分もただこの人と幸せになりたいだけだったということ、そういうシンプルで素直な気持ちに立ち戻ることができたりします。そのような状況は狙っていけるようなものではありませんが(心から「終わりだ」と思い込まないといけません)、終わり間際に、「やっぱり別れたくない」と心変わりすることはとても多いのです。
極端な話、「死ぬ間際の人」を想像すれば分かりやすいかもしれません。明日、地球が滅亡すると考えても良いでしょう。明日がなければ、未来を長い目で見る必要がなくなりますし、同時に、目先の感情(つまらない競争心や意地など)からも解放されます。きっとあなたは、本当に好きだった人にそれを伝えにいく勇気が出るでしょうし、ピリピリしていたパートナーに純粋な感謝を伝えたくなることでしょう。本当は、明日地球が滅亡しなくても、それができれば良いのですが。
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まとめるとこういうことです。
続く前提ならば、「長い未来」が重要になる。信頼や積み重ねが大事になる一方で、これからのことが怖くなり萎縮したり慎重になる。長い目で見た計算も働く。コツコツ積み重ねることが大事になる反面、しがらみ(慎重さ、恐れ)が継続するということでもある。
終わる前提ならば、未来を考える必要がなくなる。慎重さが意味をもたなくなり、ガードが必要なくなり、大胆にもなる。開き直ったときに「貪る」ような汚い形で出ることもあるが、しがらみや誰かからの視線やつまらない競争心などに左右されすぎた人は楽になる。
逆に、終わる前提でも信頼や愛を大事にし、続く前提でも大胆に積極的になれたら、それが一番なんですが。
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