◆ 気になった本 165
「おんなの女房」
(蝉谷めぐ実 KADOKAWA 9784041114421)
並んだ章立てが洒落ている
「時姫」鎌倉三代記
「清姫」道成寺
「雪姫」祇園祭礼信仰記 金閣寺
「八重垣姫」本朝廿四孝
歌舞伎を少しは齧って
主だった演目は一通り観たり聴いたりして
お話しはだいたいわかってるつもりです
そんな方なら クスっとしながら楽しめる趣向(かな?)
「赤姫」プラス「清姫」
なんなら「雲絶間姫(くものたえまひめ)」(鳴神)も登場させて欲しかった?
面白い切り口で
よく考えられている
主人公・志乃の他に役者の女房を二人登場させるのも
いいアイデア
ただ この3名が揃うシーンでは
台詞の書き分けが雑で
集中力が足りないボクには
誰の発言なのかよくわからないところが幾つか...
ラストもややもったいない!
この書き手さんなら次作も楽しみ
デビュー作の「化け者心中」(KADOKAWA 9784041099858)も楽しみ!