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わたしの中に棲む悪魔
今日は、わたしの飼っている悪魔のひとつを紹介しようと思う。
*
わたしは人間力が低い、と思う。
生活に対する、ある一定の能力が欠如している気がする。
みんな、得手不得手があるのだから、当然のことなのだとは思うけど。
じゃあわたしは何が苦手かって、身体の欲求を理解すること。
これが、どうも苦手だ。
「なんだか元気が出ない」というときに、おなかがすいているのか、眠いのか
はたまた、最近忙しくしていたのかとか、友達との会話が足りていないのかとか、
”足りない何か”みたいなものが、まったく検討がつかない。
どうしてだろう、と不思議になる。
いつも「なぜだか」こんな状態になってしまっている、というふうになる。
天の邪鬼の、気分屋なだけかもしれないけれど。
よくわからないなあ。と思う。
困ったなあ、と思う。
そういうときに限って、眠くもないし、おなかも空いていないような気がする。
でも、なにかが欠けていて、地面に足が着いていないような気がする。
そういうときわたしは、
とりあえず眠ったり
とりあえず掃除をしたり
頭を使わないことを進めてゆく。
正解がどこにあるのかわかれば、かんたんなのになあ。
どこへたどり着いたら、気が済むんだろう。いつもわからない。
今日は、ごはんを食べてみようと思う。
食べたものわたしの栄養になるのだろうから、悪くない。
悪くない行動をすることに、救われる。
だからできるだけ、良い言葉を用意する。
眠ったら体力が回復する
掃除したら部屋がきれいになる
ごはんを食べたら栄養を摂れる
本を読めば賢くなったり、冒険に行けたりする。
わたしはすべての言葉を並列に置いて、試しにいくつかをつまんでゆく。
そうして気づくと、気が済んでいる。
なんだったのだろう、と思う。
やっぱり、気分屋なだけなのかもしれない。
*
わたしは今日も、気まぐれな悪魔と暮らしている。
天の邪鬼という名前で、ときどき暴れている。
しばらくすると気が済むようだし、天の邪鬼が暴れているあいだにわたしはぼおっと過ごすので
なんだか、言うほど悪いやつだとは、思えずにいる。
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