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永遠のカルマ、ヘルペスと戦うあなたへの手紙
この記事は、口唇ヘルペスと長年付き合ってきたわたしが語る物語です。
インターネットで様々な記事を調べた内容についてになります。
ヘルペスにかかった際は、この記事の内容を鵜呑みにしすぎず、お医者さんや専門家などにご相談ください(・∀・)
あいつがやってきた…
あいつとは、長い付き合いになる。
やってくると、すぐにわかる。
確かに、コンコンと、ハッキリと扉をノックしてくる。
ノックされたら、もう逃げ場はない。
唯一の武器を手に、わたしはドアが開くのを待つしかない。
必ず、ドアは開く。
それが、口唇ヘルペスである。
*
ヘルペスと初めて出会ったときのことは覚えてないけど、たぶん十代のときだと思う。
二十代のときからは確かに記憶があって、頻度は違えど、1年に数回はやってきていた。
口唇ヘルペスは、唇やその周りにできる見た目はカサブタ…
カサブタになる前の状態は、「なんだか腫れてる?」みたいに見えると思う。
水ぶくれ、口内炎、ただれ、なんていう言い方もあるみたい。
もう、どのサイトを見ても書いてあることだけど、ヘルペスができる前「ピリピリ、チクチクした感じ」というのが訪れる。
わたしが「扉をノックしてくる」と言ったのはこのこと。
「ピリピリ、チクチクなんて、そんな抽象的な言い方でわかるか!」とお思いになる方もいるとは思うけれど、もう、これは圧倒的に、「ピリピリ、チクチク」なのである。絶対にわかる。
対処方法は、このノック、「ピリピリ、チクチク」がやってきた瞬間に、ヘルペスの薬を塗布すること。
だいたいこれで、症状が軽減できる。
内服薬もあるらしいんだけど、現在わたしにとってこの塗り薬が唯一の武器で、化粧ポーチには絶対にこの薬を入れている。
*
今日も、唐突に扉をノックされた。
でも、おかしいな、と思った。
いつも同じ位置(上唇の右側)がピリピリするんだけど、今日は真逆(下唇の左側)がピリピリする。
位置は違うけど、絶対ヘルペスだ!という確信があって、薬もすぐに塗ったのだけれど、比較的大きく成長してしまった…
それからずっと、ピリピリと痛い。かゆいような感じ。
薄い、カサブタがついているような感覚なので、ベリッと剥いでしまいたい。
でも、ヘルペスができたら、決して触ってはいけない。
もうわたしは、薬を塗りながら、これ以上ヘルペスが大きくならないことを祈りながら、待つことしかできない。
*
口唇ヘルペスは、不治の病らしい。
不治の病、というと大げさだけれど「体内のヘルペスウイルスを取り除くことはできない」とされている。
そしてこのヘルペスウイルスは、疲労や風邪、ストレスなどの諸条件で口唇ヘルペスとなって出没するらしい。
わたしが元気であれば何もしてこないのだけれど、ちょっとエラーが発生すると、扉をノックしてきて、唇の上に乗っかってくるのだ…
これを、一生繰り返す。
わたしの場合は、年に数回。
必ず訪れるようになってから、もう長年の付き合いになる。
*
ヘルペスができると、悲しい。
化粧もあんまりできないし、かゆいし、痛いし、見た目も嫌だ。
そんなふうに、体調管理できていなかった自分のことも、情けないと思う。
なにより「ヘルペス」という病名の、「わたしちょっと元気ないんです〜」「なんかストレス感じちゃってるんです〜」という名札みたいなカサブタを、唇に乗せていなければいけない、というのがすごく嫌だ。
そんなつもりじゃ、なかったのに。と思う。
*
ヘルペスができる前、わたしは確かにストレスを感じていたのだと思う。
でもそれは、アイラインがちょっとずれちゃった、くらいの出来事で。
「まあ、別に大丈夫だよね」とか、「そんな日もあるよね」みたいな
そういう些細な出来事を、いくつか積み重ねているんだと思う。
大したことないのに、ヘルペスなんて…
そう思うと、わたしはまた、情けない気持ちになる…
*
ここからは、ヘルペスという名の永遠のカルマを背負った同士と、
未来のわたしへの手紙だ。
まず、声を大きくして言いたいことは、「ヘルペスになっても、いいことはひとつもない」ということだ。
残念ながら、ないのだ…
苦しくて、テンションが下がるばっかりだ。
どうかそのことをまず一度、それこそ苦しいけど、受け止めて欲しい。
でも、「ヘルペスを作ってしまった自分」をあまり悪者にしないで欲しい。
ここから更に、追い込まないで欲しい。
正々堂々と「悲しい、つらい」を受け止めて、でもそれ以上いろんなことを考えないで。
そして、今日まで頑張ったあなたを、許してあげて欲しい。
自覚がない場合でも、あなたは何かに悩んだり、苦しんだり、具合が悪い中頑張ってきたんだと思う。
どうか、そんな自分に「えらかったね」て言ってあげて。
抱きしめてあげて。
もしも、あなたにとって「努力が足りない」とか「具合悪いけどもっと頑張れる、頑張りたい」って思える状況だったとしても
身体が無理って言ってるんだから、もうたくさん頑張ってきた、て言ってるんだから。
39度も熱があるときに、誰も頑張らないでしょう。
それと同じだと思って。
よく休んで、よく眠って。
あと、身体に良い食べ物を、とか思うかもしれないけど
ヘルペスって、食欲も奪っていくよね…
口、あんまり動かしたくなかったりするよね。
そういうときは、「好きなもの」をきちんと食べてね。
そりゃ、身体に良いものを食べたほうがいいでしょうけど
なんでもいいけど、食べてね。
甘いものでもいいよ。
あなたが「栄養」と感じられるものを、「美味しい」と思うものを、大手を振って食べてね。
どうか、自分に甘くして過ごしてください。
今日までお疲れさまでした。よくがんばりましたね。
本当は、こうなる前にストレスと向き合ったり、身体を休めたりすべきだったかもしれない。
でもそれは、いいよ。
次の課題にしよう。
いまは、いいよ。
ゆっくり休んでね。
*
永遠のカルマと戦う人の、ご家族やご友人のみなさまへ。
あなたの大切な人に、ヘルペスがやってきているときは
ちょっと、弱ってしまっているときです。
どうかあたたかく、見守ってあげてください。
タオルや食器からうつる、という説もありますので、適切に注意を払ってください。
わたしの同居人は、ここ数年で1度だけヘルペスのようなものを発症していましたが、その1度きりです。
体質等もあると思いますが、「絶対にうつる」というものではないはずです。
ヘルペスの期間中、一緒に食事をした友達にも、うつしてしまったことはないです。
また、見た目以上にヘルペスは、心の体力を奪っていきます。
それは、どんな病気や、戦いの中でも言えることですが、苦しさを決めるのは本人です。
だから見た目に騙されて「たいしたことないじゃん」なんて、言わないであげてくれると嬉しいです。
あなたの大切な人はいま、永遠のカルマと戦っているのです。
■
あーーーーーすっきりした!!!!!
久々に、大きなヘルペスに成長してしまって、少し落ち込んでいました。
でも、自分でこの手紙を書いて、ちょっと許してあげられたような気がしています。
落ち込むよ〜
でもしょうがないよ〜
許してあげようね。
今日までお疲れさまでした(・∀・)
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