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笑うしかない。と思った。 平気な顔が、できていたかどうかわからない。 画面の向こうの、みっつの顔が困っていたから 泣き喚こうとも、思えなかった。 平気な顔をしよう。と思った。 わたしのためにも、あなたのためにも。 桜並木を歩きながら、妙な懐かしさが込み上げてくる。 正体を探って、見つけるまでには数日を要した。 もう、忘れていた。 2020年の3月30日。 わたしはここでお昼ごはんを食べたあと、会社をクビになった。 4月のあいだはリモートワークの休憩中、このへんを歩い