わたしは、花本はぐみにはなれない。
「君も、ものをつくる人間ならわかると思うけれど」
さっきまでは「もう眠ろうと思う」と言っていた。
それをひっくり返して「気が向いたから書く」とわたしは言った。
「夜にしか書けないものと、朝にしか書けないものがある」
それは、どちらが優れているとか、そういう話ではない。
ただの、事実だった。
「そうだね」と、君は頷いた。
深夜1時
冷蔵庫のアイスコーヒーを、タンブラーに入れてストローを刺す。
真夜中のアイスコーヒーは、毒だと思う。
毒を摂取することで、わたしの生は輝く。