子どもをサポートするときに意識すべきこと
人間は、何かしらの「結果」を得ると、どうしても「原因」を追究したくなってしまいます。
例えば、「友達とけんかをした」という「結果」が得られたら、「何でけんかしたの?」と聞いてしまいがちではないでしょうか?
問われた子どもが「う~ん。分からない。」なんて言ったもんなら、「分からない訳ないでしょ!〇〇だったの?◇◇されたの?」というように、ありそうな「理由」を並べたて、子どもが首を縦に振るまでなかなか追及が終わらないなんてことはないでしょうか。
これまでたくさんの子どもたちと接してきましたが、けんかの理由をすんなり話すことができない子どもさんというのは、意外と多いもの。
もちろん、「状況がうまく整理できていない」とか、「立て続けに質問攻めに合い、混乱している」なんてこともあるでしょう。しかし、見逃せないのは「本当に原因が分かっていない」ということがあり得るということ。
しかし、この子どもの困り感はなかなか受け入れてもらえません。
僕たちは、「結果」には必ず「原因」があると信じていますからね。というか、「納得できる原因があってほしい」と切に願っているのです。じゃないと、「なんで?」という自分の中に湧き上がってきた疑問の答えがうやむやになってしまうじゃないですか。
そんな居心地の悪い状態を回避しようと、子どものトラブルに自分が納得できるような理由付けをしようと必死になるのです。
しかし、子どもが「ここで納得しておけば、丸く収まるな」という気持ちで原因を認めたたとしても、その行為に価値はあるのでしょうか。
そんな、もやもやに対する1つの指針を記事としてまとめましたので、ぜひとも読んでみてくださいね。
▼「コンテクスト」という子どもの捉え方
さて、子どもさんの成長を見守る上でとても大切な考え方は、「コンテクストで見る」という方法です。
例えば、「カッとなると手を出してしまう」という行動の特性をもっている子どもがいたとしましょう。
そんな情報を聞くと、「すぐに止めさせないと!」と思いがちですが、もう少し情報も必要です。
などなど、その子どもの生活に応じて「攻撃性」をキーワードとして様々な「環境」を探っていきます。すると、分かることがあるでしょう。
「一括りに『攻撃性』と言っても、発揮される状況と発揮されない状況がある。」
ということに。
もしかすると、いつも何時も「攻撃的」という訳ではないかもしれません。
ということは、もしも「かっとなって手を出す」という「攻撃性」を問題行動の1つとしてすえるのなら、考えるべきは、「コンテクスト」。
「どのような『環境』で、『攻撃性』が発揮されるのか。」
ということこそ、つきつめていくべき本質なのです。
そして、言うまでもなくサポートする人も大切。「自分の気持ちを素直に話すことができる」という「人」や「場所」の提供も、子どもの成長に欠かすことができない「環境」なのです。
▼まとめ
本記事では、「子どもの困り感をコンテクストで見てみよう!という内容をまとめました。
これは、余談ですが、「うそをつくかつかないか。」とか「がまんするしない。」も「環境」に左右されると言われています。
知らず知らずに、子どもたちが活躍できる「環境」を狭めていくのも大人たちなのかもしれません。
ぜひ、単純に「原因」を探すのではなく、「環境整備」にコミットすることで、子どもも、自分も豊かになれるかもしれません。
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