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【学級経営】「教師期待効果」によって生まれる「成功」サイクルとは。

「教員採用試験」を振り返ると、「教師期待効果」しか思い出すことができないJUNです!

理由は分からないのですが、がっつり記憶に残っているのですよね。「ピグマリオン効果」という名前もなかなかインパクトがありますし。

本時は、そんな話題。

新学期、決まって緊張するタイプの僕は、「学級経営」についての情報を蓄えてできる限りの理論武装をして臨むのが通例。そんな中、「そういえば、ピグマリオン効果についてはあまり深く調べていなかった。」ということに気付き、ちょっと情報を集めてみました。

教師はもちろんのこと、子どもとかかわる機会のある方にとっては非常に有益な情報ですので、ぜひとも読んでみてくださいね!

▶「教師期待効果(ピグマリオン効果)」とは。

「ピグマリオン効果」というのをざっくり紹介すると、

「教師に期待をかけられた子どもほど、勉強ができるようになる。」

という効果のことを言います。

その結果を導き出した研究を紹介しますね。

ローゼンタールとジェイコブソンは、公立小学校において「今後、成長が見込まれる者」を選ぶという目的で実験をしました。協力してくれた教師に、「あの子は、今後素晴らしい成長を遂げる期待の星ですから。よろしくね!」と伝えたのです。しかし、選ばれた子どもは「ランダム」でした。

このように無作為に選ばれた子どもたちであったのにもかかわらず、何と、

「選ばれた子どものほうが、選ばれなかった子どもと比べてIQが大きな伸びを見せた。」

ということが分かったのです!

追加情報ですが、

「IQの伸びが大きかったのは、小学校低学年であり、高学年になるとそれほど大きな伸びは見られれない。」

ということもお知らせしておきます。

「なんだ、高学年は関係ないのか。」という判断はいただけません。

なぜか? その理由について次章で書いていきますね。

▶「ピグマリオン効果」が生み出す「成功」サイクル。

低学年の子どもたちにIQの大きな伸びをもたらした「ピグマリオン効果」ですが、「なぜ、そのような効果を発揮したのか。」まで掘り下げてみていきましょう。

実は、この伸びが生じる要因は、

「教師の子どもに対する働きかけ。」

に秘密があるのです。

どういうことかというと、

「期待している子どもほど、教師に気にかけてもらいやすい。」

ということなのです。

教師としては肝に銘じておかなければならない事実なのですが、研究結果からは、

「期待をかけた子どもが問題を間違えた場合は、『ヒントを与える。』といった支援を多く与えるのに対して、あまり期待をかけていない子どもが問題を間違えた場合は、『すぐに正答を教える。』『別の子どもを指名する。』といった行動をしてしまう。」

とうことが報告されているのです。
#エビデンスベースの教育心理学

なんということでしょう!

新学期が始まる前に調べておいてよかった。さらに、興味深いことも書いておきますね。

上記のような教師による働きかけは、「期待されている子ども」にプラスの変化をもたらします。それは、

「あれっ、私って先生から期待されているかも!」

という気づきを与えることで、「さらなる頑張り」を引き出すことにつながるのです。

多くの子どもたちが、いや、大人もそうだと思いますが、「誰かから期待されている。」とか「誰かから信頼されている。」という気持ちになると、「その期待に応えたい!」とモチベーションがあがりますよね。

そのようなプラスのサイクルを作り出すことが、「ピグマリオン効果」による真骨頂なのです。

もちろん、このように子どもによってはここまで書いてきたような分かりやすい結果が得られないケースも報告されています。

しかし、確実なのは、

「教師のプラスのフィードバックにより、子どもたちは伸びていく。」

ということでしょう。

「教師がきっかけをつくることができる!」というのは、かなり希望がもてる情報です! ぜひとも、どんどん期待して、どんどん褒めていきましょう!

▶まとめ。

本記事では、「教師の期待が、子どもの実力を伸ばす!」という内容をまとめました。

とはいっても、教室内には未だ30人以上の個性豊かな子どもたちがいるのも現実であり、一人ひとりに声をかけるので精一杯という現状は覆りません。

だからこそ、一人ひとりの「全て」を何とかしようと思うのは、理想ですが難しい。だとしたら、子どもの「得意を見る!」というように、フォーカスする部分をしぼっていくと良いかもしれません。

もちろん、「もっと・・・。」と思ってしまうこともありますが、とにかく子どもの「良さ!」「得意!」に視点をしぼって認める声かけを振りまいて、「安心」できる環境をつくりあげようではありませんか!!

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