「正義感」は、いつ身につくのか?
「友達にはやさしくしましょう。」
きっと、ほとんどの小学校で教えられるしょう。
しかし、「やさしくする」とか「助けてあげる」という正義感のようなものは教えられたから身についたものなのでしょうか。
たくさんの小学生に接してきましたが、「友達にはやさしくするんだよ」と1年生に教えても、「そうなの?」「知らなかった!」という反応は返ってこないもの。
ということは、幼稚園とか保育園でみっちり教えられていたのか?
もちろん保育士さんのサポートにより「やさしさとは?」という問いについてじっくり考えた子どももいることでしょう。
しかし、どうやら保育士さんに教わる前に、なんとなくではあるものの正義感らしきものはもち合わせているように見えたのですが、我が子だけでしょうか?
ということで、このなぞを解明するおもしろい実験を見つけましたので、ここに書き留めておきます。
▼「正義感」は、いつ身につくのか
アメリカの発達心理学者であるポール・ブルームさんは、生後10カ月の子どもと1歳4カ月の子どもに人形劇を見せて反応を比較しました。
その人形劇のストーリーがこちら。
ウシが不憫で仕方ありませんよね。
そんな気持ちになったのはあなただけではありません。
なんと、1歳4カ月の子どももライオンとクマの人形を与えたところ、ライオンに好意を寄せたというのです。
もう一人の主役「生後10カ月の子どもの好みにはバラツキがあった」ということですから、どうやら親とか先生が教えるというよりも、あらかじめ本能として組み込まれていると見た方が妥当かもしれません。
▼許されない「フリーライダー」とは
もう1つ、おもしろい実験を紹介します。
1歳7カ月の子どもにこのような場面を見せました。
こんなの不公平だ!と思いますよね。
安心してください。
そのような不公平感を感じたのは、1歳7カ月の子どもも同じでした。
研究者が「さぼった子ども」と「片づけた子ども」に平等の報酬を与えた時に1歳7カ月の子どもは強く反応しました。
反応したということは、「おかしいじゃないか!」と言わないにしろ、何かしら特別な感情を抱いていたと予想されます。
やはり、不公平な状況をおかしいと感じる正義感は、もともと遺伝子にプログラムされている可能性が高いのです。
ちなみに、正義感がプログラムされている理由を深掘ると、ぼくたちの数万年前にまで遡ります👇
今日も読んでいただき、ありがとうございました(^^♪
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