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子どもの「性格」と「遺伝子」との関係性

これまでたくさんの子どもたちと関わってきましたが、その個性の豊かさには本当に驚かされてきました。

そんな中、ぼくと同じような考え方をする子どもには「分かるよ~」となるのですが、ときに「なんで?」となることもある。

「考え方の違い」というのは、人間が成長していく上で欠かすことはできないものなのですが、どうしても気になるのは、「子どもたちの性格の違いっていつ生まれるのかな?」ということ。

そんな疑問を抱きつつ、こつこつと情報収集を重ね、こんな記事も書いてきました。

この記事を書いた時は、このように考えていたのですが、情報収集が進むほど、なるほど!は増えていくもの。

本日は、「子どもたちの性格」に関する付け足し情報でございます。

ぜひとも、読んでみてくださいね。

▼親の「性格」は、どのくらい子どもに「遺伝」するのか?

子どもの性格の遺伝率を確かめるために双子の子どもたちを対象にして調査が行われました。

調査内容をざっくり紹介すると、「一卵性双生児」と「二卵性双生児」を比較対象として、それぞれが感じている「悲観度」と「楽観度」を調べたのです。

そのような感じ方の違いがどれくらい遺伝子の影響を受けているのかが分かるわけですね。

例えば、「一卵性双生児の方が二卵性双生児に比べて悲観度が近い」となったら、「物事を悲観的に捉える性格というのは遺伝する」と考えられるといったカラクリ。

さて、気になる結果ですが、

「物事を悲観的に捉える性格の特徴が遺伝する割合は、女性で41%、男性で35%だった」

と、結論付けられました。

ロンドン大学キングス・カレッジが行った別の調査でも、

「楽観的に捉える性格特徴の遺伝率は40%前後である」

と報告されているので、「親の性格は、だいたい40%ほど遺伝する」と見てよいでしょう。

もちろん、まだまだ研究は途上ですので、きっとこの先、「どのような遺伝子が影響をどれだけ与えているのか?」なんてことも分かってくるかもしれません。

▼気分の変化に影響する「セロトニン」の話

幸せホルモンの代表選手といえば「セロトニン」。

きっと、どこぞで聞いたことがあるでしょう。

この記事でも触れましたが、ぼくたちの「感情」は、セロトニンを始め、ドーパミンとかノルアドレナリンの働きによって決まってきます。

しかし、これらの神経伝達物質を放出すればいいってもんでもなさそう。

セロトニンが効果を発揮するには、「セロトニン運搬遺伝子」の働きを無視するわけにはいきません。

セロトニン運搬遺伝子は、脳細胞とその周辺にある余ったセロトニンを運搬し、再吸収にまわすという超絶大切な役割を果たしているのです。

そして、その働きぶりは、人によって個人差があるみたい。

簡単にいうと、セロトニン運搬遺伝子が余分なセロトニンを運ぶ時間が「速い人」と「遅い人」がいるのです。

ということは、セロトニン運搬遺伝子の働きの違いによって、ぼくたちの「気分」とか「ストレス耐性」というのは何かしらの影響を受けているといえるでしょう。

この先、研究が進むことで様々なことが分かってくるとは思いますが、現在確認されていることの1つとして、

「セロトニン運搬遺伝子の運搬速度が遅い人ほど、ストレス耐性が弱い」

と判断されてきました。

しかし、おもしろいのはここから。

継続する調査の結果、

「セロトニン運搬遺伝子の速度が遅い人は、確かにストレス耐性は弱いが、ポジティブな出来事にも影響を受けやすい」

ということが分かったのです。

セロトニンががつがつ運搬されないという特徴は、確かにメンタルダウンを引き起こしやすいかもしれませんが、「ポジティブな環境に身を置くことで、その恩恵を十分に受けることができる可能性がある」と分かっているのです。

だからこそ、ぼくたち大人が心がけていくべきことは、「遺伝子がどうのこうの…」と変えられない部分に注力するのではなく、

「その子は、どのような環境に身を置くことで、自分の力を存分に発揮することができるのか!」

を考え、導いてあげることなのです。

▼まとめ

本記事では、「確かに遺伝もあるけれど、環境から受ける影響の方が大きいよ!」という内容をまとめました。

そんな知識を実践する場が、ぼくたちが運営する「ピースカフェ」。

手軽に刺激的なコンテンツにがあふれている世の中において、「めんどくさいけれど役に立つ」というフィジカルなチャレンジを大切に考えています。

ぜひとも、サポーターとして共に活動しましょう!!

📘引用文献
#脳科学は人格を変えられるか?

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