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FIREと山椒魚。「人とつながる」ためのコストについて。

FIREは、非常に危険な賭けでもある。

収入と生活費の見積もりを間違えた場合、あるいは、金銭しか考慮せずにギリギリでバランスさせてしまった場合、井伏鱒二の小説「山椒魚」のように、小さな岩穴からでれず、どこにも動くことのできないデッドロックのような状態に陥る可能性がある。

ハッピーエンドだと思ったバッドエンド。天国から地獄。

そうならないためには、隠れコストをよく吟味する必要がある。

当たり前なのに見落としがちな点として、税金を考慮する!(特に、社会保障費)

社会からの見られ方や、家族内での立ち位置を考慮したときに、「人としての尊厳を守るためのコスト」があるなら、それも費用に加える。法人設立や活動拠点の確保など(ここが無策だと、無職と罵られるだけの日々に……)

そして、「人とつながるためのコスト」。これはFIREというより、人として生きていくための必須コストだ。このコストが明確な人はとてもラッキーだ。それをそのままFIREに必要な費用に加えればよい。

だいたいの人は、人とつながりながら生きていく方法がわからない。

強制的にそれを叶えてくれるのが会社員。だから、本来、会社員であることは理にかなっている。

※ SNSで誰かが「消費するだけの立場になると、社会に必要とされているか分からなくなる」と書いていて、これは重要な示唆だと思う。つながりとは一方通行ではなく双方向でなくてはならない

なぜ理にかなっているはずの会社員が嫌で嫌でたまらないのか?
個人的には、この3つが理由だ。

① 苦手なことをする
② 嫌な人とかかわる
③ 長時間拘束される

少々難しい表現になるけれど、

こちらから費用を払ってでも、この3つを軽減し、人とつながって価値を交換することができるなら、それがFIREにおける「人とつながるためのコスト」


と言える。

会社に雇われるのをやめて、FIREのためのコストの発想をすれば、先ほどの①~③はこういう対策が打てないだろうか。

① 苦手なことをする ⇒ 苦手なことをしないために、仕事を選ぶ
② 嫌な人とかかわる ⇒ 嫌な人となるべく関わらないように、相手を選ぶ
③ 長時間拘束される ⇒ 長時間拘束されることを避けるため、時間ベースの契約を避ける

なにも難しいことを考えなくても、幸福度の高い、わたしの知っているフリーランスの人たちは、みんなこういう働き方をしている。

※ 幸福度が高いというのは、「絶対に会社員に戻りたいと思わない」という発言が自然にあったかどうかを判断基準にしています

FIREのことを真剣に考えた結果、フリーランスの働き方につながったのは、非常に示唆に富んでいる!


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