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職場を浄化するシャーマンソング

はい、ブラック企業、株式会社カネックスの時間です。

社長が誕生日辞典で採用し、変人を20人くらい集めた会社。
窓のない、暗くて狭いオフィスが悪霊も呼ぶ。
その部屋の片隅にはこんなものが置いてある。
ぶら下がり健康器だ。
※イメージ写真です

なぜ設置されているのかはわからない。
ただでさえ狭い社内のスペースに、やつはある日忽然と現われた。さらに不思議なのは、現在では生産量が少ないから、そんなに安い買い物ではないということ。
唖然としているわたしの背後で、お金を愛しすぎた社長が怪しい笑顔でほほえむ。「残業手当も住宅手当もないけど、その代わり、君たちに健康をあげるよ。ほら、素晴らしいだろ? 健康はお金じゃ買えないんだよ」
福利厚生だったのか!
カネックスには、お金を愛しすぎた社長のケチさと、だけど社員の人心も買いたい邪心があいまって、ときおり謎の福利厚生が出現する。
わたしは、もらえるものはもらおうと、毎日そこにぶらさがることにした。
おかげで、わたしの手はデスクワークの理を超越し、立派な労働者のものに仕上がった。

さらに、こんなこともあった。
福利厚生というか、ここまでくるとただの怪現象なのだが、職場に謎のシャーマンソングが流れるようになった。

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ナイスな暇つぶしになります!ロックの風が感じられます!いろいろどうでもよくなります!高次の存在になれます!買ってくれてありがとう!

なけなしロック。しょうもないけど、ときにじわり。毒もあって、人間の業がちらり。粗削りなロックが文章だとしたら、こんな感じじゃないかと思いま…

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