見出し画像

韓国の非常戒厳令とは?なぜ発令され、どうなったのか!?

2024年12月3日の夜、韓国で突然「非常戒厳令(ひじょうかいげんれい)」が発令され、わずか6時間後には解除されるという前代未聞の出来事が起きました。この背景や理由を、時系列に沿ってわかりやすく解説します。

非常戒厳令とは?

非常戒厳令とは、国が非常事態に陥った際に、軍隊が特別な権限を持ち、秩序を保つために法律の一部を停止する制度です。一般的には、戦争や大規模な暴動が起きたときに発令されるものですが、今回の韓国では政治的な理由が絡んでいます。

今回の出来事の背景

1. 野党「共に民主党」の動き

  • 韓国最大の野党「共に民主党」は、大統領や政府に批判的で、弾劾(だんがい:責任を問う特別な手続き)を進めていました。

  • 特に、大統領側近の検察官や政府高官をターゲットにしており、「政府が不正を行っている」と主張していました。


2. 北朝鮮との関係疑惑

  • 野党の李在明(イ・ジェミョン)代表には、北朝鮮への不正送金疑惑があります。

  • 与党や尹大統領は、「野党が北朝鮮に近い勢力である」と批判していました。


3. 国内の混乱

  • 弾劾を巡る争いで、国会はほぼ機能停止状態。

  • 経済悪化や北朝鮮の挑発も重なり、国民の不満が高まっていました。

出来事の時系列

1. 夜11時:非常戒厳令の発令

尹大統領は、「国の安全を守るため」として非常戒厳令を発令。軍が動き、法律の一部を停止しました。これにより、国会の動きも制限される恐れがありました。

2. 深夜0時50分:国会が戒厳令解除を決議

国会が緊急に集まり、「非常戒厳令をすぐに解除すべきだ」という決議案を全会一致で可決。与党からも一部の議員が賛成しました。

3. 朝4時27分:戒厳令の解除を発表

国会の決定を受け入れ、尹大統領が戒厳令を解除。正式には午前5時に解除が完了しました。

なぜ戒厳令は批判されたのか?

1. 国民の自由を制限する懸念

  • 非常戒厳令が続けば、国民の行動や言論が制限される可能性がありました。

  • そのため、多くの国民や議員が「必要ない」と強く反発しました。

2. 弾劾を止めるための手段では?

野党は、「戒厳令は大統領が弾劾を止めるための強引な手段だ」と批判しました。

今後の見通し

大統領の弾劾

国会では、尹大統領が戒厳令を発令したことが「憲法違反」にあたるとして、弾劾の可能性が議論されています。

内乱罪の追及も

野党は、戒厳令発令が「内乱罪」にあたると主張しており、責任追及が進む可能性があります。

まとめ

今回の韓国の非常戒厳令は、大統領と野党の激しい対立や、国民の不満が背景にあります。大統領は国の安全を守るためと説明しましたが、国民や議会の反発を受け、短期間で解除されました。この出来事は、韓国の政治において歴史的な転換点になるかもしれません。

今後の展開に注目が集まります。

いいなと思ったら応援しよう!