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マギアレコードの思い出~七海やちよとみなとみらい~

スマートフォンアプリゲーム『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』(=マギレコ)が2024年7月31日をもってサービス終了した。
2017年8月22日にサービス開始してから約7年、最後まで非常に愛されていた作品だったと思う。
マギアレコードについての思い出はここに記しきれないほどたくさんあるけど、本noteでは七海やちよとアリシアそして聖地巡礼に訪れたみなとみらいを中心に書き残す

マギアレコードの想い出

本作は2011年に放送されたアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』の外伝として始まった。都内で開かれたイベント、MADOGATARI展で製作の発表がされた。
まどかマギカ新作へと繋がるコンセプトムービーも丁度そのMADOGATARI展にて公開されたばかりだったため、マギレコは新作までの繋ぎくらいのものと当時思っていた。(まさかワルプルギスの廻天までそこから8年も待つことになるとは当時は想像できなかったけれども・・・)
何よりまどかマギカガチ信者だった当時の自分にとっては「ふんっ、こんなもの・・・果たして外伝として認めるに値するかな」みたいな、半分冗談だけど最初から大きく期待していた訳ではなかった
そんな気持ちで始めたマギレコだったけれど、2年近くかけてメインストーリーを追っているうちにキャラやストーリーに愛着がわき、自分でも驚くほど、いつしかまどかマギカ本編に並ぶほどにマギレコが大好きな作品になっていた。

マギレコの魅力といえば何よりやっぱりキャラが可愛い。どのキャラもみんな可愛い
ストーリーや浄化システムの設定が面白いとか神浜のよく練られた舞台背景だとかゲーム性だとか、いくらでも好きなところを並べ立てることは出来るけれど、でもやっぱりキャラが可愛い。キャラの可愛さは重要だからね
特にみかづき荘をはじめメインのキャラは殆どうめてんてーがデザインして下さっているが、こんなにたくさん新規キャラ産み出してくださったんか!?ってくらいたくさん可愛いキャラが出てくる。ほんまありがとうございます

そして当時「百合」というジャンルに嵌っていた自分にとってはマギレコにおけるいろやちの関係はほんとうに尊くかけがえのないものであり毎日アプリを起動するたびに手を合わせて拝んでいた

主人公のいろは。髪色こそまどかと同じピンク色だけど、吊り目で垂れ眉というとても挑発的な表情をしていて、その一方で心はとても優しく周囲に気を配りすぎてしまうところもありつつ、妹やみんなのために何でもしようとする健気さと強さをもっているとっっても良い子!

そしてヒロインの七海やちよ、最初はとてもツンツンしていて初めていろはと対面したときも厳しい態度をとっていた彼女。しかしそれは優しさの裏返しでもあり、本当はとても心が繊細で弱い子だったのだ!仲間を失った辛い過去を抱えており、一時は突然チームを解散しようなどと言い出すほど勝手な一面もあったが、いろはとの出会いをきっかけにやちよの心の中の氷は次第に解け自分を取り戻していく。。
共同生活や戦いの中で、いろはと互いに心を通わせていくというまさに王道的百合ストーリーに心打ち震えた記憶がまざまざと蘇ってくる!あぁなんと尊い!
そして何より七海やちよはビジュアルが良い。顔が良い。横顔が美しい。さすが雑誌モデルの仕事をしているだけあって、身長も高くスタイルも良い。そして顔が良い。歴代のうめてんてーキャラの中でも一番の美人だと思われる
こんな顔の良さで激重な過去を抱えており、年下のいろはに依存しきってしまう激重感情持ち女子大生魔法少女というギャップあり属性過多すぎるところもやちよさんの魅力の一つでもある

とにかく顔が良い七海やちよ
©Magica Quartet/Aniplex・ Magia Record Partners

一方で作中でも最年長ということもあり、大人な落ち着きと冷静沈着さも併せ持っており、まさに外見は完璧なクールビューティーキャラ
更に魔法少女としてだけでなく、モデルと大学生というびっくり3役をこなしている訳だからとても器用
それでいて「ポイント10倍デー」なんて急に真面目な表情でリアルな生活感出してくるところもあるおもしれー女
みかづき荘も人数増えて家計も厳しいから仕方ないね


アニレコとアリシア

そんなマギレコがアニメ化され2020年の1月に放送が始まった。
まどかマギカシリーズの熱狂的ファンだった自分にとって、叛逆の物語から約6年ぶりにシリーズの新作アニメが見れるというのは非常に感極まるものであった。
第1話はお馴染みの楽曲「Sis puella magica!」から始まり、至る所で挟まるまどかマギカ本編を思い出させるような構図にシャフト特有の演出
比喩ではなく文字通り何十週したか覚えてないくらい何度も見返したまどかマギカ本編を至る場面で感じられるアニレコは制作陣の深いリスペクトと愛に当時は非常に感動したのを覚えている。

そんなアニレコのエンディングには最初から最後まで七海やちよしか登場しない。
第2話でこのEDが始めて流れたとき、非常に強い衝撃を受けたのを覚えている。EDはやちよがこれまで魔法少女として歩んできた道のりとともにやちよの心象を描写する映像となっている。やちよの悲しみ・孤独・そして未来への希望が描かれており、ED曲の「アリシア」は今ややちよさんのイメソンとも名高く、曲・映像共にマギレコ及びやちよさんへの解像度が非常に高い出来となっている。このEDを生み出したことがアニレコにおける最大の功績と言っても過言では無い。アニレコに対する世間の評価の半分はこのEDによるものであろう。(多分)
同時に、ここにやちよさんしか登場させないという選択をしたことはアニレコにおいて最も素晴らしい選択だったと言えよう

このED映像の冒頭には横浜みなとみらいの実写映像が使われている。絵コンテの方が直接撮られたという。
アニメに実写映像を使う理由はきっと色々あるのだろうが、私はキャラの実在性を高めるためだと思っている。リアルな背景に佇むやちよさんをEDの導入に描くことによって、やちよという人間をよりリアルに近くに感じさせ、その後行われるやちよの内面の描写へより感情移入しやすくなる効果を与えている。
高々10秒程度の実写パートであるが、このパートによってマギレコのエモい部分をあそこまで上手に引き出すことに成功しているのだと思う。

やちよさんのファン及びいろやち派の私としては、やちよさんをより理解するためにも、この映像の撮られたみなとみらいへ聖地巡礼することにした。

みなとみらい

2020年3月上旬、緊急事態宣言が出る少し前、街の人数は減りつつあったが、それでもその後の世界的な状況を誰も想像できていなかったあの頃、みなとみらいに来た。

聖地巡礼を行う理由は人によっても異なるが、私にとっては作品およびキャラをより深く理解するための手段である。
作中でキャラが行った場所へ実際に赴き、同じ場所で同じ行動をとったり、その場所そのものを五感で感じることによって、そのキャラに同調することで理解を深める。
彼女らはそこで何を思い、何を考えていたのか。もちろん作中のキャラは架空の人物ではあるけど、そこを選んだ制作陣はどんな想いをキャラに託したのか、聖地を巡礼することで見えてくる気がする。

聖地巡礼というと、アニメと同じ構図で写真を撮るというイメージがあったが、これもキャラを理解するための手段の一つだと思う。
制作陣が何を思いながらそこで写真を撮ったのか、どうしてそこにキャラを配置しようと思ったのか、同じ構図の写真を撮ることによって見えてくる。
そのうえで、映像にはないけど彼女ならきっとこの場所も歩いただろうといった想像をすることも楽しいし、作品やキャラへの理解を深められる手段の一つだと思う

みなとみらいに来ることで七海やちよというキャラをより深く理解したいと考え、ED映像に記録されている各地点を訪問した。

ED映像 ©Magica Quartet/Aniplex・ Magia Record Partners
【撮影】コスモクロック21

ED映像とおなじく20:40に撮った写真
マギレコの舞台である神浜は神戸と横浜をモデルにしたと言われている
アニレコ作中でもマミさんが登場した際に大きな観覧車が映る。構図こそ違うがコスモクロックを意識して描かれたのだろう
観覧車の横には式場も位置しており、明るいみなとみらいの最も象徴的な場所の一つともいえる

ED映像 ©Magica Quartet/Aniplex・Magia Record Partners
【撮影】横浜ワールトポーターズより
ED映像 ©Magica Quartet/Aniplex・Magia Record Partners
【撮影】クイーンズスクエア前

ここまでやちよは映っておらず、みなとみらいの明るい街並みのシーンが続く。

ED映像 ©Magica Quartet/Aniplex・Magia Record Partners
【撮影】象の鼻パーク 山下臨港線プロムナード高架橋下

ここから実写映像の中にやちよさんが登場する。また、直前までのシーンと違い明かりは少なく全体的に暗い。
ここでは黒のワンピースで夜のみなとみらいを歩く姿が写る
果たしてこのシーンは実際の場面なのか、心象風景の一部なのだろうか?
ED冒頭のカメラのフラッシュのような演出を見るに撮影の仕事のエッセンスが加えられているようにも見える。一方で写っているのはやちよ一人であり歩いてる様子は雑誌の撮影とも考えにくい。またここではやちよの肩から上は見切れるようにして画面には映っていない。
おそらくモデルとしての表の仕事をこなすやちよさんの心象風景だと考えるのが最も自然に感じる
神浜でモデルとして活躍するやちよさんにとって、みなとみらいは撮影の舞台になることも多かった場所だろう

ED映像 ©Magica Quartet/Aniplex・Magia Record Partners
【撮影】山下公園 青の螺旋階段

ここでもやちよさんの顔は映っていない。実際に訪れて見て分かったがこの螺旋階段付近は人通りも少なく特に夜になると周りはほぼ無人となる。
この螺旋を上から下へと降りていく様子はやちよさんが一人孤独へ向かっていくことを表現しているように感じられた。

ED映像 ©Magica Quartet/Aniplex・Magia Record Partners
【撮影】象の鼻パーク スクリーンパネル

青色に発光するスクリーンパネルの前に佇むやちよさん
ここで初めてやちよさんの表情が映る。手を後ろに組む立ち姿はどこか儚げであり、自身の感情を誰にも知られまいと押し殺しているように見えた。
ちなみにこのスクリーンパネルは時間によって色が変わるらしく、青色に発光するのは22時以降らしい。(製作者は狙ってやちよさんのイメージカラーとなるこの時間に撮影したのだろうか、たまたまこの時間帯だったのだろうか)

ED映像 ©Magica Quartet/Aniplex・Magia Record Partners

ここは場所不明(今でも不明のまま?)それにしても顔がいい

一転ここでは雨が降っている。背景の輝く街並みと雨の降り続けるやちよの心という対比になっている



半分妄想に近い想像を膨らませながらみなとみらいを歩くことで、七海なちよの心情に少し近づけたような気がした。その後もやちよさんに想いを馳せその足跡を辿ろうと朝から晩までみなとみらいを歩きとおした。
この日みなとみらいだけで4万歩近く歩いていたらしい

みなとみらいをじっくりと歩いたのはこの日が初めてだった。と同時にみなとみらいの魅力にすっかり取り憑かれてしまった。
海に面した開けた場所であり、自然の潮風を感じやすくとても心地よい。それでいて高層ビルや巨大な建築物が数多く立っているがどれも計画的に整備されており、非常に綺麗な街が大好きだ。
神浜のモデルに選ばれたのも理解できる。
今ではマギアレコードの聖地として以上にみなとみらいが大好きになってしまっている。一時は毎週末みなとみらいへ行っている時期もあった。
今でも疲れたときや一人になりたいときなどはよくみなとみらいへ行きアリシアを聴きながら山下公園付近を散歩しながら感傷に浸ることが私にとっての癒しの時間になっている。

みなとみらいは私にとってのアナザースカイであり、マギアレコードとの出会いはそれを作ってくれた。
これはマギレコのサービスが終了した後も、私を構成するピースの一つとして永遠に残り続けるだろう。

©Magica Quartet/Aniplex・Magia Record Partners

Fin.

アニレコ放送当時からnoteを書こう書こうと思いつつ結局ずっと書けずにいた。
今回サービス終了のタイミングになってしまったけど、書くことができてよかった。当時の記憶や感情がそのまま蘇ってきて非常に懐かしい気持ちになった。
マギアレコードの思い出についてはここでは書ききれないほどたくさんある。何度もサービス開始が遅れたこととか、PAPAさんの4コマのおかげでその延長も苦でなかったりMagiaDayに行ったことととか本当にたくさん。
マギレコが終わってもまどかマギカシリーズはまだまだ続く。
ワルプルギスの廻天」及び「Magia Exedra」を心から楽しみにしている。


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