Make Us Dreamを観て

amazon primeで遂に公開された"Make Us Dream"。リバプールFCのレジェンド、スティーブン・ジェラードのドキュメンタリー番組。世界一好きな選手のドキュメンタリーはとても嬉しかったが、同時に、ペレやマラドーナ、ロナウド、メッシに比べると知名度は少し落ちる選手なので、彼を主役とすることに驚きもあった。

構成は、リバプール、そしてジェラードを時系列で追いつつ、彼の心情や、周囲の人間の証言を紹介していく感じ。イスタンブールの奇跡やFAカップ決勝はリバプールファンにとってはたまらないシーン。彼の情熱が感じられてとてもかっこいい。
一方で、物語の多くはネガティブな印象。クラブの低迷期に在籍し、生え抜きとしてキャプテンとして重圧と戦う、スター選手の孤独な戦いを描いている。
リバプールやジェラード、サッカーが好きじゃなくても、スポーツ好きなら一見の価値あり。レビューも星5だし。(まあ見てる人がジェラード大好き人間だからなんだろうけど)

ワンクラブマン(1つのクラブに在籍し続けた選手)って本当にすごいと思った。能力があって、もっと優勝できるクラブにも行けたし、もっとお金をもらえるクラブにも行けたのに、それでも移籍をしない。誰よりも期待されて、負けたら全責任を負わされる重圧を抱えてるのにそれでも移籍しない。半端じゃないクラブ愛と覚悟をもってないと無理だ。

てことを思って、最近のJクラブの移籍を見ると、軽々しくクラブ愛的なことを言う人が多い気がする。移籍しちゃダメってわけじゃない。サッカーって結局ビジネスだし。お金も必要で、少しでも良いキャリアを積まないと厳しい世界だから移籍するのは当たり前。それもサッカーの面白さだ。
でも、クラブ愛って言うならと思う。クラブ愛ってサポーターにとってはそんなに軽い言葉じゃないから。選手にとっては「在籍するからにはクラブのために頑張ります」ぐらいの意味なのかもしれんけど。

てことで、これから「このクラブを愛してます」的なことを言うつもりがある選手は一度、Make Us Dreamを見て、世界最高のワンクラブマンの生きざまを学んでほしい。

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