小学校の教科専任制
かれこれ10年ほど、小学校で教科専任制を行っています。
自分の学年以外にも2、3学年担当して教えることもあります。
私はここ数年、体育・図工・音楽・生活・家庭・社会・理科を担当したことがありません。
算数や国語ばかり担当しています。
「小学校の教科専任制って実際どうなんだ?」
そんな声も少なからずあると思うので、つれづれなるままに書いていこうと思います。
良いと思うところ
最大の良さは、授業準備の負担が軽いということです。
学級担任制であれば、準備した1コマ分の授業は1回で終わります。
しかし、3クラスなら3回分、4クラスなら4回分の授業ができます。
教員の働き方が声高に言われている今、これは本当に大きなメリットだと思います。
次に、クラス間で進度に差が出にくいということです。
1人が複数学級担当しているため、進度把握が容易になり、進度差が出にくいです。
これにより、宿題の出し方やテスト範囲のズレも防ぐことができます。
良さは月並みな感じですね…
課題・頑張りどころ
一番の頑張りどころは、教員の集団づくりが重要であるということです。
私は中学校でも教員をしたことがありますが、集団づくりの重要性は小学校のほうが大きいと思います。
ここで言う集団づくりは2つの側面があります。
学級担任の集団づくり
教科担任の集団づくり
学級担任として意識して行うのは、担任不在であっても前向きに授業に参加する集団づくりです。
担任の存在感や圧力が強い学級であるほど、教科担任の授業で子どもたちに翼が生えます。
簡単に言うと荒れます。
そして、教科担任が学級担任にそれを報告すると、学級担任は「あなたの力不足だ。」と思うことが多いです。
「私の授業では荒れない。」というおまけ付きで。
一方の教科担任は、「あのクラスは大変なクラスだ。」となります。
一部の真面目な子どもが、
「○○先生の授業でうるさいんです!」
なんて学級担任に言った日にはもう大変。
担任は騒がしい子どもたちの指導をすることになります。
やはり、忘れてはならないのは、教科担任の集団づくりです。
教科担任制を導入するからには、各教科担任が自身の教科の集団づくりを丁寧に行わないといけません。
授業の荒れは「学級担任のせい」なんてしてはならないことです。
こんなふうに書くと、じゃあ学級担任制のほうが楽だなと思うでしょう。
しかし、私もそれ以外の教員も教科担任制のほうが良いと言います。
各担当者が集団づくりを大切にすることで、授業準備が楽になります。
空きコマも増えます。
じゃあ集団づくりってどうするの?
それについてはまたおいおい書くことにします。