Genetic risk, adherence to healthy lifestyle and acute cardiovascular and thromboembolic complications following SARS-COV-2 infection
本研究の学術的背景，研究課題の核心をなす学術的「問い」は？
COVID-19に関連する心血管および血栓塞栓（CVE）の合併症の決定要因に関する理解は、主に臨床的側面をカバーしており、遺伝子やライフスタイルに関する知識は限られています。本研究の研究課題は、SARS-CoV-2感染後のCVE合併症に対する個人の遺伝的リスクとライフスタイルの影響をどのように明らかにするかということです。
本研究の目的及び学術的独自性と創造性は？
本研究の目的は、COVID-19に関連する心血管および血栓塞栓合併症に対する個人の遺伝的リスクとライフスタイルの影響を評価することです。また、本研究によって、CVおよび血栓塞栓合併症の発生に影響する要素についての理解が進み、COVID-19患者の目的に合わせたマネージメントが導かれ、人口のライフスタイル介入によって、後期パンデミックにおける心血管合併症の増加を抑えることが目的としています。
本研究の着想に至った経緯や、関連する国内外の研究動向と本研究の位置づけは？
COVID-19に関する研究は世界中で進んでいますが、本研究では、遺伝子やライフスタイルとCOVID-19関連の心血管および血栓塞栓合併症との関係を評価しました。
本研究で何をどのように、どこまで明らかにした？
本研究では、SARS-CoV-2感染後、心房細動、冠動脈疾患、静脈血栓塞栓症および虚血性脳卒中の発生リスクに対する個人の遺伝的リスクとライフスタイルの影響を評価しました。結果として、高ポリジェニックリスクスコアは、これらの合併症を引き起こす危険性があることがわかりました。また、これらの遺伝的関連は、性別や臨床的サブグループを超えて一貫していました。しかし、事前の健康的なライフスタイルは、すべての結果において減少が出たことが明らかになっています。
本研究の有効性はどのように検証した？
本研究では、個人の遺伝的リスクとライフスタイルの両方がCOVID-19に関連する心血管および血栓塞栓合併症の発生に影響することを明らかにしました。これらの知見により、COVID-19患者に対するターゲットマネージメントや人口のライフスタイル介入が可能になり、後期パンデミックにおける心血管合併症の増加を抑えることが期待できます。