別れの手紙のウラ話《2》
あーあ。
突き放すつもりで
「もう、会うこともない」なんて
書いた手紙は
まーさんを、はっとさせることは出来ずに
「結構!俺だって、会いたくもないよ」
と思われてしまっただろうという落胆は、
残念なんてもんじゃなかった。
2人の統合された世界を見に行くことも
諦めるって書いちゃったから
まーさんは、ここにも
ほっとしてるのかも知れない。
翌朝。
2人して、周波数はどのくらい落ちてるんだろうと
確認したくなり、ペンデュラムに聞いた。
まーさんは、マイナス7,200…
ひえ~…ひど過ぎて、一瞬固まった。
そして、もひとつびっくりしたのが
わたしは逆に、爆上がりしていたのだ!
1,112,000…
あんな嫌な事起こして、と感じているのは
人間的な部分だけで
魂は喜んでいるってことなのか…
昨日のお昼過ぎ、
ハイヤーまーさんと繋がった。
わたしを慰めるような眼差しが
とても、沁みた。
「ひどいことしちゃったぁ」
わたしは、ハイヤーまーさんの前で
がっくりとうなだれた。
これで良かったなんて思えない。
でも、こうするしかないと思った。
その全てを、ハイヤーまーさんは
解ってくれていた。
『大丈夫。いいんだよ、これで。』
このひと言に、本当に救われた。
『あいつ1人じゃ、絶対
ここまで落ちれないんだからさ。』
…そこまでガイド視点には、
わたしはまだ、なれないけれど。
『君は、うまく演じてくれたのさ』
どういうこと?と
その続きを待った。
『嫌われてもいい。
会えなくなってもいい。
そう思えないと行けない
その先の、問題提起役をさ。』
『そこまでやってくれたから、
アイツはやっとスイッチが入るのさ。
まきちゃんのしたかったこと、できなかったことを
手紙読んでやっと、知ることが出来たんだからね。
腹も立ててるぜ(笑)
そんなつもりじゃなかったのに、とか
んなこと言われたってムリ!とかね。
フラれたのも最悪。
アイツの高いプライドが
一撃でポッキリだもの。
マキちゃんはどこにも行かないって
安心し切ってたから、余計にね。
精一杯強がって、傷ついてないふりしてる。
だからマキちゃんにもサッパリしてるの。
でも、ほんっとーーにダントツ最悪なのは
もう会えないって言われたこと。
君に文句たれながら、
今だってホントは、
抱きしめたくて仕方ない。
ぐるぐる、グルグル。
仕事にまったく身が入らない。
この事全部を、
大したことないって思いたい。
別れた女の事でこんな…
アホらしい!って一蹴しようとする。
なんで俺が…?
なんで俺が…!?
そんなとこやねー。』
わたしは、頷くことしかできなかった。
『感情の荒波が
もう少し落ち着いてからが勝負やね。
どれだけ真摯に、自分の内面と向き合えるか。
あいつ、サボってただろ?
マキちゃんだけが、その何倍もしんどい思いして、
わんわん泣きながら魂磨いてきたもんな。
今度はあいつの番なのさ。
あいつの方が長く生きてるし、
ともかく忙しく飛び回ってるから
現実での色んな経験の、数は多いわけ。
だからまだ、未浄化な思い…分離データってやつな?
が、一杯あるわけよ。
キレイにできると思ってないから。
そんなもんだと思ってきたから。
忙しさにかまけて、アタマばっか使って、
マキちゃんの方へ行かないように
これまたブレーキかけてさ。
自分を解放できんのは、
マキちゃんとのライトワークの時だけ。
愛の海にひととき、溺れたら
いかんいかん!と陸に上がり
また仕事に励むのさ。』
わたしはクスクス笑った。
「ほんと、これまでのまーさん、
そんなかんじだったわ」
『キミが手伝う必要があれば、
そのまんま持って来るから。
まずは自分で、やりたがると思うよ。
とにかく、みっともないとこは
君に見せたくないんだから。』
そうよね。
歯痒くても
まーさんの底力を
信じるしかない。
『変わらぬ愛をありがとう。
これからも、頼むよ』
「うん、信じ続けます」
そう言うと、ハイヤーまーさんは
帰ろうとし始めた。
けど、立ち止まって振り返って
わたしに、こう言ってくれた。
『強く、逞しくなったな。
今までで、一番キレイだ』
そうか、これでも成長してるんだ。
わたしは嬉しくなって微笑んだ。
そうか、ステージ変わるには
起爆剤が必要だったのか。
わたしは平常心を取り戻した。
「鬼にでもなりましょう」
そんな時が、あるんだと
りかこさんから聞いていたけど
知らず知らず、今回
鬼になれていたのかも知れない。
いつまでも、自分自身と、この愛に
向き合えないと
この先には進めないから。
待ってるね、まーさん。
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