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人の「感情」を動かす商品開発
こんにちは、ハンドメイドビジネス学校講師・起業家の染谷です。9月17日に足立区生涯学習センターで開催中の「ハンドメイドで身の丈ビジネスにチャレンジ講座」の第3回目の授業を行いました。今日はその授業の様子を振り返りながら、大切なポイントを改めて皆さんと共有したいと思います。
何となく商品化をしていた頃
私が経営しているT&E JAPAN株式会社は、モノづくりを通じて、女性が多様な働き方を実現できる環境を提供しています。この仕事を通して特に大切にしているのは、「どんなお客様に売りたいかを常に意識すること」です。
しかしながら、正直に申し上げると、最初からその意識があったわけではありません。創業したばかりの頃は自分が売れそうだと思う商品をとにかく企画して、内職の方々に作っていただき、それを販売していました。
そのやり方自体が悪いわけではないのですが、何度もイベントに出店しているうちに、売れるときと全く売れないときの差がとても激しいことに気付きました。売れないときには、心身ともに疲れてしまうこともしばしば。「もっと安定して売れるようにするにはどうすればいいんだろう」と悩みつつも、ただひたすら制作を続けていました。
そんな中で、創業して3年目に初めて展示会に出展したときのことです。幸運にもいくつかの法人のお客様が私たちの商品に興味を持ってくださり、そこである共通の質問を受けました。
「この商品のコンセプトは何ですか?」
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コンセプトを決めたその後
その展示会では、あまりの忙しさと緊張で何を話したのかほとんど覚えていないのですが、「コンセプト」という言葉が心に残りました。そこで、これまでの自分の販売活動を振り返り、
「自分が本当に好きなものは何か」
「お客様に届けたいものは何か」
「お客様が求めているものは何か」
「時代に合っているものは何か」といった問いを立て、多くの付箋にアイデアを書き出して整理しました。
「何となく」感じていたことを「言葉」にすることで、自分がやりたいことが明確になり、商品開発においても軸ができたのです。
コンセプトをもって販売することの効果
2018年頃から、しっかりとしたコンセプトを持って販売を進めるようになりました。その結果、次のような効果を感じています。
・売れたとき、売れなかったときに、あらかじめ設定したコンセプト(目標)と照らし合わせて振り返りができるようになった
・お客様に納得してもらえる説明ができるようになった
・商品に一貫性が生まれ、売場に統一感が出て、ブランドとしての特徴が現れるようになった
最近発表した新商品も、今の時代に合った「サステナブル」を意識したものにしています。
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人は「感情」でものを買う
私はこの経験から商品開発においてはお客様が何に共感し、どんな価値観に引かれるのか、そうした「感情」を理解することが商品を手に取ってもらうための鍵であると学びました。
私もまだ時折うまくいかないことがありますが、その都度仮説を立て、コンセプトを明確にし、それに基づいた商品を作り、検証と改善を繰り返しながら販売しています。もちろん売れることは大切ですが、長い目で見たときに、このプロセスそのものがお客様との信頼関係を築くことにつながっているのではないかと感じています。
これからも、皆さんと一緒に魅力ある商品づくりを考え、多くのお客様にモノづくりの魅力を伝えるお手伝いができたら嬉しいです。
次回はいよいよディスプレイについて学びます。出店前の大詰めですね!次回もどうぞよろしくお願いいたします。
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T&E JAPAN株式会社 代表取締役 染谷江里
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