百人一首無双首藤
自分でいうのもなんであるが、僕の特技の一つに「百人一首をすべて覚えており、上の句5文字を聞くことで残りの句全てを暗唱できる」という、人生の中で今後使うことのないものがある。何の役にも立たない。
なぜ僕がこれほど百人一首を覚えられていたのかというと、僕の通っていた小学校で行われていた百人一首大会が珍しいことにほかの小学校より大々的なイベントだったからだ。信じられないかもしれないが、我々の小学校における百人一首大会は運動会並みの力の入れようであり、大会自体は1月にあるのだが12月ごろには国語の授業を全て百人一首のカルタ取りに変えてひたすら練習するのである。他の学校よりもおそらくだが、百人一首に触れる時間が長かったというのが一つの理由である。
そしてもう一つは個人的な興味、好奇心からの暗記であった。百人一首の各首の意味や、誰が詠んでいるのか、またクソほどどうでもいいような作者のイラスト、こういった部分がどうしても気になり、調べていくうちにあっさり覚えることが出来たのである。これが二つ目の理由である。ちなみに首藤ママも妙に百人一首大会に燃えていたからなぜか僕は迎えに来てもらった車の中で暗唱をひたすらさせられていた覚えがある。
そして小学校では1~6年生の間で怒涛の6連覇(各学年ごとに競って)をなしとげ、勢いそのまま中学校の1,2年生の時に開催された百人一首大会でも連覇を達成した。そして「まあ勝てるやろ」ぐらいに思っていた大分舞鶴で行われた百人一首大会で、人生の中で初めて敗北をしたわけである。上には上がいるな~と痛感した。そして現在この能力は使い道がないままである。
どの学校でもそうだったのだが、1番枚数をとった人が勝つというシステムであるため、少し僕にとってはやりづらく感じていた。なぜなら、得意な人と苦手な人(というか覚えていない人)が対戦した時には圧倒的な枚数差が生まれてしまうし、いくら強くても同レベル同士の対戦だと接戦になって結局枚数が伸びないから上位には入れないという不平等さが生まれてしまうからだ。百歩譲って枚数で強さを決定してもかまわないが、個人的には枚数を多くとった上位数名でタイマンの決勝をさせてもらいたかった。そうすれば実際の実力を測れるのではないか。というかそこまでいうなら競技かるた部を作ればよかったのだ。軟式野球部兼冬場だけ競技かるた部を高2で作ればよかったのだ。僕だけが得をするのでやめておこう。。。
高校での順位は確か3位ではまちゃんが1位だった。在学中に直接対決の機会は無かったから、いつかは対戦してみたいものである。いや百人一首をする機会自体、もう今後の人生の中で存在しないだろうが。
最後に僕の好きな一句を添えて、おしまいとしよう。
人もをし 人も恨(うら)めし あぢきなく
世を思ふ故(ゆゑ)に もの思ふ身は
後鳥羽院(99番)
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