第1回Q&A
はじめに
Facebookでハンドボール情報コミュニティーグループ『ハンドボールチャンス』を運営しています鍋島です。このnotoではハンドボールの未来へとチャレンジしていく方たちをゲストに迎え、あんなことやこんなことを対談したスペシャルな時間をみなさんに繋げていこうかなとゆる~く始めました。気長に読んでくださると嬉しいです。
そして記念すべき第1回目のゲストは、オンラインハンドボールスクール『Kocs』(コチ)代表の升澤圭一郎さんです。それではハンドボールチャンスによるQ&Aをお楽しみください。
目次
①ゲスト紹介
②Q&A
①ゲスト紹介
・升澤圭一朗(ますざわけいいちろう)さん
・Kocs(オンラインハンドボールスクール)代表
・ますトレ47都道府県行脚(大学在学時)
1996年11月18日生まれ。 福井県福井市出身。
【ハンドボール経歴】光陽jr.・光陽中学校・北陸高校・慶應義塾大学。
小学4年生の時、地元の友人(トヨタ車体の川崎駿選手)に誘われ、光陽Jr.でハンドボールのキャリアをスタート。ポジションはGK。高校は地元の強豪校である北陸高校に進学。高校の頃から人を魅了する才覚を持ち、チームの中心として活躍してきた。大学進学については文武両道を追い求めて慶應義塾大学へと進学し、ハンドボール部では主将を務めた。
大学在学中に「ますトレ」と題して、GKのためのトレーニングをSNSで発信しながら、GKへのコーチングをスタート。
「日本中のGKを守護神に」というスローガンを掲げ、クラウドファンディングを成功し、2ヶ月で47都道府県のGKをコーチングするプロジェクトを完遂。そのプロジェクトから指導者や選手がより学びを深めていきたいという場を提供する必要性を強く感じ、日本全国どこからでも学べるオンラインスクールとして『Kocs』を開校した。
②Q&A(Q:鍋島・A:升澤さん)
Q: Kocsとはどのような団体ですか?
A:「Kocs」と書いて、「コチ」と読みます。
ひとことで言うと、オンラインによるハンドボールスクールです。
Kocsのミッションは「いつでも、どこでも、だれでも学ぶことのできる環境を提供する」ことで、その場所としてKocsを立ち上げました。"Kocs"は、ハンドボールを学びたいという意思を持つ方がいつでもどこでも学べるオンラインスクールです。
「トレーニングメニューの共有」
「練習試合のセッティング」
「普段出会えない指導者との出会い」
など、スクールの域を超えたコミュニティの形成も可能です。
“Kocs"に参加すれば、毎日更新されるコンテンツからハンドボールを幅広く学ぶことができます。ウェビナー、コラム、ラジオなどその形は様々です。立ち上げ時は指導者、指導者を志す人のためのコミュニティとしてKocsを作りました。現在は指導者や指導者を志す方はもちろんのこと、選手の方のためのコミュニティとして運営しています。
Q:Kocsの名前の由来を教えてください。
A:“Kocs”、実はハンガリーにある小さな田舎町の名前なんです。この町では15世紀に世界で初めての四輪馬車が製造されたそうで、馬車の役割は「大事な人やものを目的地に運ぶ」こと。それが”Coach(コーチ)”の語源であり、それこそがコーチングの本質だと思って、Kocsと名付けました。
Q: Kocsをつくったのはどのような経緯なのですか?
A:僕は大学のハンドボール部を引退した後、「ますトレ47都道府県行脚」という旅に出ました。日本中のGKを指導する旅です。
全国から依頼のあった地域に行き、小学生から社会人まで男女問わず2000人以上の方々と出会い、指導させていただきました。
当初、GKの指導が行き渡っていないことを問題視してスタートしたプロジェクトでしたが、プロジェクトを進めていく中で、指導が行き届いていないのはGKだけではないことに気が付きました。
その中で、日本の部活動という仕組みの限界を知りました。
日本の40%以上の部活動顧問の方がハンドボール未経験者というのが現状です。そのような顧問の方や指導者の方が少しでもハンドボールを学べる場所を作りたいと思ったことが経緯です。
最初は指導者や指導者を志す学生に対するコミュニティでしたが、現在では選手にも学んでいただけるコンテンツを発信しています。
Q:どのような活動をしているのですか?
A:今年(2021年以内)に取り組もうとしていることは3つあります。
1つめは、IHF(国際ハンドボール連盟)が出版している「TEACHING HANDBALL」の翻訳活動です。
このTEACHNG HANDBALLはとても充実した魅力ある内容なのですが、全文が英語なんです。ハンドボール指導のトレンドについて事細かに書いてあるので、これを日本語訳するプロジェクトに取り組んでいます。
現在、翻訳は一通り終わっており、あとはnoteでアウトプットするだけという段階まできています。ただ、翻訳することがゴールではなく、文章を読むことで、日本の指導現場ではああだよね、こうだよねという議論もZoomで行っています。
2つめは、「ハンドボールの教科書」作りです。
1つめのTEACHING HANDBALLも参考にしながら、ハンドボールの教科書を作成していきます。教科書とはいっても、オンラインで随時更新される教科書を作っていこうと思っています。
ハンドボールのトレンドやルールは変わってくので、紙のものでは更新が間に合いません。だからこそ、教科書をオンラインで作っていきます。
更新が自由なので、最初は文章で作り、徐々に動画を盛り込んでいくということも考えています。
3つめは、オフラインでの講習会の実行です。
Kocsではこれまでオンラインでの活動がほとんどでした。
ですが、やはりオフラインでの講習会だからこそ与えられる影響力や伝えられる情熱もあると思っています。コロナの状況を慎重に判断しながら、少人数でもまずはKocs主催で講習会を行っていきます。
理想は今後、全国で講習会を行っていくことです。そう、全国行脚をしたあの日々のように、たくさんの笑顔と希望に繋げていきます。
Q:Kocsには升澤さんの他にどのようなチームで運営されているのですか?
A:鈴木雄大さん(Kocsの右脳)、伊藤陽一郎さん(Kocsの左脳)を中心として、𠮷本遼さん(現場に最も近いコーチ)や鍋島淳一さん(Kocsアドバイザー)にも運営のメンバーとして携わっていただいています。
Q:Kocsの魅力としてウェビナー(webセミナー)がありますよね。指導者の学びの場というイメージがあるのですが、内容は難しいのですか?
A:いえ、比較的簡単ですよ!中学生でもわかる内容です。Kocsのユーチューブでアップロードされていますので、是非見てほしいです。そのひとつとしてこのようなウェビナーを行っています。𠮷本遼さんウェビナー「中学生でもわかる!2対2のオフェンス」 https://youtu.be/9NycLJJlp7A
Q:対象年齢はありますか?
A:はい。中学生以上が対象です。
ちょうど部活動が始まる時期ということもあります。上限はありません。
指導者の方もいらっしゃるので。
Q:主な対象は指導者ですか?選手ですか?
A:選手でも、指導者でも、保護者でも。ハンドボールに関わっている全ての人が対象です。
「ハンドボールが上手くなりたい」選手や、「良いコーチングができるようになりたい」指導者、「保護者として選手を応援したい」保護者の方々、全ての方々にマッチするコンテンツを今後としては展開していきたいです。
Q: どんな人が会員になっているのですか?
A:現状は選手、指導者、保護者の方々がいらっしゃいますが、割合としては指導者の方が多いです。共通しているのは、皆さんハンドボールに対する情熱と探求心がある方ということですね。
Q:会員には無料と有料がありますよね?
A:はい。無料で学べるコンテンツと有料会員とがあります。有料では、よりプロジェクトにコミットしていただきながら、深い学びができるようになっています。もちろん、無料でも多くのコンテンツを見ていただけます。
Q:登録(アカウント名)するには実名での登録が必要ですか?
A:Kocsのミッションである「いつでも、どこでも、だれでも学べる環境」という観点から匿名でも参加可能にしました。
KocsではSlackというコミュニケーションツールを使っているのですが、それを使う理由がまさにこのミッションにフィットしていることにあります。
匿名でアカウントを作成することができ、いつでも、どこでも誰かに遠慮することなく学ぶことができます。上手く使いこなせば使いこなすほど、より多く、より深く学べると思います。
Q:質問や投稿は誰でもできるのですか?
A:もちろん誰でも可能です。
Q:これまでにはどういった質問があったのですか?
A:「どういう練習をすべきか」という指導者の悩みから、「サイドシュートのコツ」という選手の悩み等、様々です。どれも答えのない質問だからこそ、全員で議論していきながら探っていくというプロセスの中で学んでいくイメージです。
Q:実際の登録の流れを教えてください。
A:こちらのフォームhttp://foems.gle/GGCct7CoEGnEFjP46
から登録することが可能です。
Q:今後のスケジュール(イベント)についての案内をどうぞ。
A:先ほどご説明した3つのプロジェクトを年内に行いながらも、毎月のウェビナーや毎日のコンテンツがあります。
Q:Kocsの目指す未来(ビジョン)を教えてください。
A:「いつでも、どこでも、誰でも学べる環境を提供する」ということがミッションですが、もう一つ上のビジョン、夢が僕にはあります。それは「指導者に恵まれない選手をゼロに」することです。
そのためには選手に対するコンテンツの充実はもちろん、指導者の方々が時間のない中でより深く学べるコンテンツも充実させる必要があると思いますし、選手をサポートする保護者の方々へのコンテンツも充実させていくことも大切です。日本のハンドボール業界の成長を底上げすることがKocsを通じてできれば、僕は幸せです。
Q:最後にハンドボールチャンスのメンバーに一言お願いします。
A:いつもハンドボールチャンスでは全国津々浦々の情報をキャッチすることができ、楽しみながら拝見しています。また、Kocsからのアナウンスをご覧いただき、ありがとうございます。今回、みなさんに伝えたいことは、Kocsは決して敷居の高いコミュニティーではなく、ハンドボールが大好きなみなさんを絶対に後悔させないコミュニティだということです。
オンラインハンドボールスクールKocs。
まずは気軽に無料で入ってみてください。学ぶ意欲をがっかりさせません。学んでいただきながらもう少し深く学びたいという方には有料会員となっていただき、より充実したスキルアップに繋げていただければと思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
鍋島:ありがとうございます。Kocsについては、素晴らしいコンテンツでありながらも、中々その魅力を知ってもらう機会がありませんでしたので、こうして対談させていただけ、とても嬉しかったです。升澤さんの、そしてKocsの今後のご活躍を楽しみに応援しております。
今回はありがとうございました。
そして、このnotoを最後までご覧いただきました皆様、ありがとうございました。次回もハンドボールの未来に希望を繋げていく方と対談していきます。楽しみにしていてくださいね!