【特別企画】高専卒業生の声【No.3】外部進学(編入含む)に不安を持たないで!
概要
神戸高専から大学院入学された中村文哉さん。現在、博士前期課程2年でラマン分光に関する研究を、藤田克昌教授の下で推進されておられます。高専専攻科に入学した時から、総合大学の大学院を中心に進学の計画をされておられたようです。中村さんは、多様性に富む総合大学に魅力を感じ、自ら大学院を積極的に調査され、大阪大学大学院に進学されました。現在では、研究や語学のレベルアップに励まれていますが、大学院進学までには苦労があったといいます。
インタビューアー:大学院入学前にご苦労されたと聞きましたが、具体的には?
中村さん:実際、大学院入学を決めたとき、どこの研究室が自分に合っているのか?様々な大学を見学してく中での選択が、精神的に疲れることもありました。特に、当時はコロナの影響で、どの大学もオンライン見学が多く、webではつかめない雰囲気やコミュニケーションがストレスでした。外部からの入学を歓迎していないのではないか?という印象を受けることもあり、期待されない環境で頑張るのは大変だろうな、という面が心配でした。
インタビューアー:そんな中で大学院をどうやって選択されたのですか?
中村さん:阪大の藤田研究室を友達から教えてもらって、一度見学したいと自ら連絡したところ、先方から対面でぜひ来てください!と言われました。外部からの入学を歓迎してくれる大学院や学部は少ないなという印象をもっていたので、とても嬉しくなりました。
インタビューアー:入学後はどんな印象を持ってますか?
中村さん:研究室の先生方やメンバーがみんな活発で、聡明である点に驚きました。言語習得には環境が大事とよく聞いていましたが、研究室の行事が英語で当たり前のように行われていることにも驚いています。現在では、自身のリスニング能力が向上し、スピーキングや論理的思考能力も着実に前進していると感じてます。TOEICスコアは入学後、特別な勉強せずとも劇的に向上しました!実験やディスカッションだけでなく、普段の生活・趣味でも研究を通じて身に着けた能力が活かされていることを実感してます。
インタビューアー:就職に関してはどのようにお考えですか?
中村さん:高専で就職できるタイミングは、高専本科を卒業して準学士を取得した時と、高専専攻科を卒業して学士を取得した時の2回があります。周りの友人たちが社会人となってとても楽しそうにしているのを見ていると時々うらやましく思うことがありました。そんな中、大学院進学をして、自らのスキルアップも着実に行う事ができ、就職の幅を広げられたので、結果的には良かったと思っています。
インタビューアー:ぜひ、後輩へのメッセージをお願いいたします!
中村さん:高専に入学した15歳の時から理系の人とばかり触れ合ってきた私は、今では総合大学の大学院に身を移しています。ただし、大学院では研究室へ行く事が殆どであるため、高専時代と雰囲気が変わっていないのが正直なところです。しかし、外部入学を歓迎して頂けるという点や、自身をスキルアップできる点、様々な経験が出来る点などを考慮すると、高専や他大学の後輩にはとてもお勧めしたい大学院です!