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さらけ出すのが難しい世界 #15

僕は、自分をさらけ出すことが正義だと思っていました。

(さらけ出すというのは「自分の良いところも悪いところも含めて、表に出すこと」とここでは定義することにします)

けれど、最近の流行りを見ていると、僕の考えは時代とは逆行しているのかなーという印象を受けます。というのは、今流行りの「かっこいい人」っていうのは結構謎めいた人が多いという印象を僕はうけているからです

今流行りのミュージシャンで言えば、Adoは顔を公開していないし、本性はまだ謎が多いままです。
米津玄師も、たまにラジオに出たりすることがあるくらいで、謎が多い人物です。
違う分野でいえば、大谷翔平も正直あんまりどういう人間なのかわからないし、
流行りのアニメ「推しの子」でもアイドルが自分のファンに本性を隠しながら、理想を見せつけ続けるというのが一つのテーマになっていたりします。

けれど、これは好みの話になってしまうのですが、僕が特別に好きになった芸能人は大体本性をさらけ出している人たちでした。

最初音楽にハマったのは高橋優さんで、高橋優は自分の心の中の煩悩とかを全て曲にして出していて、僕はそこにかっこよさを感じました。
他には爆笑問題の太田さんとか、オードリーの二人とか、星野源とか、、、
そう言えばお笑い全般も、曝け出している人でいっぱいなので好きです。
生き様的なものを全てさらけ出している系の人たちが僕は好きなのかもしれません。


どっちが良いとか悪いとかではないのですが、僕はだんだん時代が完璧主義の方向に向かっているのかな、と思ってきました。
少しでも不完全なところがあると、興味がなくなってしまう。

最近の蛙化現象だったりもそこからきているのかなーとか思ったりします。
インターネットで完璧な人間(と思えるような人たち)が充満していて、他人のいいところしか見ていないとそれがだんだん当たり前のようかに思えてしまうのかもしれません。だから、少しでも歪みがあるとそれがとても大きく見えてしまう、、


自分をさらけ出すのが得意な人と、苦手なひとがいます。僕はこれは個性だし、良いと思います。
けれど、自分をさらけ出しにくい世の中になっていくのは止めなければならないと思っています。

まず大前提でこの世に完璧な人間なんていません。
だから、まるで欠点が一つもないように人間が生きることは無理があるし、とても生きづらいはずです。

最近の流行りは「完璧に近い人間」を探す美学になっている気がします。
けれど「欠点も全部さらけだして、完璧とはほど遠いけど泥臭く生きてる」美学も同じくらい注目されるべきです。

もちろん欠点の度合いにもよりますが、欠点ですら魅力になり得ることはあるはずだと思っています。だから、欠点を欠点とだけで捉えるのではなく、それをも魅力だと捉えられる可能性を勝手に消して楽するなと思うのです。

次、人の欠点を見つけた時は、それも魅力として捉えられるか試すのもありかもしれません。


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