第95回選抜 準々決勝の展望
作新学院-山梨学院
2試合連続で紙一重の打撃戦を制した作新学院は、この試合も打ち勝ちたい。投手陣に大黒柱となるエースは不在かもしれないが、総力戦となって打ち勝ってきた。対する山梨学院は林が3試合に先発して2完投。3回戦では中田がリリーフした。1回戦からの登場で1試合多い上に3回戦からの試合間隔も2日短い。作新学院が有利な日程となっているが、山梨学院は野手が投手陣を盛り立て、ロースコアの落ち着いた展開に持ち込みたい。
専大松戸-広陵
専大松戸は平野、広陵は高尾、両投手が好投して勝ち上がってきた。両校、先を見据えた場合の投手起用も難しくなってくる。特に専大松戸は2番手投手と思われる青野はまだマウンドに立っていない。体力的なものも含めて双方投手陣の調子次第となるか。秋から練習試合でも勝利にこだわった広陵に投打にレベルの高さと勝負強さを感じているがやってみないと分からない。
大阪桐蔭-東海大菅生
3回戦はいずれも1-0。大阪桐蔭は能代松陽の森岡に僅か2安打と苦しい中、ワンチャンスでスクイズを2ストライクから決めて決勝点を奪った。エース前田を抑えに回し、南(恒)が試合を作った。この試合もまた誰が先発するか分からないが、南の好投を見ると控え投手もレベルが高く、また3回戦のように1点も与えないという場面の守備の強度が光る。対する東海大菅生は日當が沖縄尚学を完封。初戦は4投手を起用しているが、この試合も投手陣の好投は必須。また沖縄尚学戦では守備のミスがあり、相手の走塁ミスに助けられた。大阪桐蔭にも言えることだが、ここではミスは致命的になる。
報徳学園-仙台育英
初戦を一通り見た限りでは、広陵、報徳学園、仙台育英のいずれかが優勝しそうだと感じた。3回戦まで終えて、3校とも勝ち上がってきてやはり優勝に近いのはこの3校ではないかと思う。そしてこのカード。これが事実上の決勝と言っても良いくらいに今大会は感じている。
報徳学園は東邦との3回戦、序盤快勝ペースが一転、追い上げられてタイブレークでなんとか振り切った。今朝丸が好投したのは収穫で、準々決勝に向けて引き締めていけるか。対する仙台育英は龍谷大平安を相手に危なげなく快勝。投手陣も揃っており、昨夏の経験者も多く、余裕のある試合運びで夏春連覇は見えていると感じる。ただし、報徳学園は応援団の力もあり、雰囲気に飲み込まれるような展開にすると危ない。余裕があるのは良いが隙を見せないよう戦いたい。