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第95回選抜 準決勝 結果

山梨学院
01000 0005=6
10000 0000=1
広陵
(山)林-佐仲
(広)高尾、倉重-只石

5試合目の先発の山梨学院林投手、2年生エース広陵の高尾の両投手が粘りの投球。1回裏、広陵はボール先行の林を攻め、4番小林の犠飛で1点を先制。山梨学院も直後の2回表、進藤がこちらも犠飛ですぐさま同点に追いつく。序盤は広陵が押し気味に進めるも、勝ち越し点が取れないまま、山梨学院の林に尻上がりに気迫が漲っていく。9回表、山梨学院は先頭の星野が安打、犠打で一死二塁とすると4番高橋の安打でついに勝ち越し。さらに佐仲、進藤の適時打が続き、二番手の倉重からも伊藤、徳弘と適時打が出て一挙5得点。林が最終回も0に抑えて山梨学院が、山梨県勢として春夏通じて初の決勝進出を決めた。

序盤、日程に不利があってほぼ一人で投げている林がボール先行の場面が目立った。広陵は初回に1点を取ったことで、この試合はそのうち疲労が出てくる林投手から得点できるだろう、という楽観的な雰囲気にもしかしたらなったのではなかろうか。そうではないとしても、中盤になっても追加点が奪えず、林投手にこの試合もいけるという自信を与えてしまう試合展開になってしまったように思う。

山梨学院の吉田監督は、今大会5試合目になるので、これを決勝だと思って戦おうと言っていた、とインタビューで語っていた。また山梨県勢初の決勝進出がかかるこの試合、山梨県の人たちが応援しているという話もしたようだ。これらの言葉は、次の試合を想定するのではなく、目の前のこの試合に勝つ集中力を選手たちに与え、応援している人たちがいて、期待を背負っているという気持ちを高める言葉になったと思う。

林は時折投球と同時に気迫の声を出しながら終盤にかけても気力を維持していた。試合後のインタビューの指名選手は決勝適時打の高橋選手だったが、高橋の話によると、なぜインタビューが自分でないのかと会話を交わしたという。気持ちの強さが感じられるエピソードである。

大阪桐蔭
00500 0000=5
00200 032x=7
報徳学園
(大)南恒、前田-南川
(報)盛田、間木、今朝丸-堀

報徳学園の勢いが大阪桐蔭を飲み込んだ。先制したのは大阪桐蔭、3回表、報徳学園の先発盛田を攻め、二死一三塁から徳丸が三遊間を破って先制。さらに2番手間木からも押し出し死球と連続適時打で大きく5点を先制する。報徳学園は直後の3回裏、三連打と犠飛で2点を返す。この、直後の得点が一方的な流れになるのを防ぎ、結果的に終盤の反撃につながっていく。

7回裏、報徳学園は先頭から三連打で一気に1点差とすると、セーフティバントを決めてなおも無死一三塁。ここでようやく大阪桐蔭は南から前田にスイッチ。しかし左翼前に運ばれて同点(走塁ミスがあり、記録はレフトゴロ)。また牽制に誘い出されて走塁死で、この回は同点どまり。二つのもったいない走塁死で、まだ大阪桐蔭にツキがあるようにも感じたが、8回表。大阪桐蔭は一死一塁からエンドランを仕掛けるも空振り、一走を捕手の堀が脅威の強肩を見せて刺すと球場が多いに盛り上がる。このプレーで球場全体は俄然報徳学園を後押しする雰囲気となり、その雰囲気の中、前田から四球と3安打で2点を勝ち越した。8回から登板した今朝丸が最終回の大阪桐蔭の攻撃を抑えて、報徳学園が決勝進出となった。

大阪桐蔭としては、前田投手が試合中盤で一度肩を作ったが、7回のピンチでの交代が遅かった。7回表の展開が早く、準備が間に合わなかった様子だった。

報徳学園は、主将で捕手の堀と、遊撃手の竹内が守備面で大きな貢献をしている。堀は強肩、竹内は守備範囲でピンチを作らせない働きをしているほか、下級生投手である間木、今朝丸への声掛けがとても多く、投手陣をよく盛り立てていると感じる。

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