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選抜高校野球

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2023年第95回選抜高校野球の記録です。 優勝:山梨学院 準優勝:報徳学園
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#第95回選抜

第95回選抜 第1日 展望

東北-山梨学院 3季連続出場となる山梨学院が甲子園での経験値で優位に実力を発揮できそう。昨春は木更津総合、昨夏は天理とどちらも1-2で惜敗した。榎谷投手を擁する前評判も決して低くないチームだったと思う。その経験者5人が残る。新チームの戦績を比較すると両校とも甲子園経験のある強豪との練習試合が多い。その中で山梨学院は高い勝率なのに対し、東北は少し敗戦が目立つ。打力で山梨学院が上回りそうで、山梨学院打線を東北の投手陣がどう抑えるか。また山梨学院は練習試合を含む新チーム41試合で

第95回選抜 第1日 結果

東北 00000 0100=1 00002 010x=3 山梨学院 (東)ハッブス、秋本-日隈 (山)林-佐仲 朝までの雨の影響で開会式が1時間30分遅れ、開幕試合も12時プレイボール。 4回まで山梨学院の林がパーフェクトに対し、東北のハッブスは被安打3に与四死球3と苦しい内容。それでも0-0と粘りの投球を見せ、山梨学院としては圧しているのにあと一本が出ない嫌な序盤。5回表、東北は4番佐藤の初安打となる二塁打、このチャンスで得点していると流れは東北という場面であったが後続が

第95回選抜 第2日 結果

東邦 01030 0110=6 00000 3000=3 鳥取城北 (東)宮國、山北、岡本-南出 (鳥)新庄、村山、吉田-河西 大分商 00010 1202=6 04000 130x=8 作新学院 (大)児玉、飯田、松木-二宮 (作)川又、市川、福冨、磯-草野、岩出、豊田 中盤以降点の取り合いとなったが、終始先手を取った4投手の継投で作新学院が逃げ切った。大分商は最終回も追い上げを見せたが、意外な決着。一死から四球、四球のあと連打で2点差とし、なおも一二塁と同点の走者が出

第95回選抜 第3日 展望

海星-社 両校とも夏春連続。特に海星は夏2勝して新チーム結成が遅かったので試合数も多くはないが、秋の練習試合が5勝8敗。こんな勝率で選抜に出てきたのはなかなか珍しいと思う。それは逆に言うと公式戦を経ながらチームが成長して結果を出していったともいえる。旧チームが夏2勝したようにかなり充実したチームだっただけにその印象が残るが、新チームの実力としては未知数。同じように好チームに成長しているかもしれないし、秋の調子が良かったのかもしれない。秋のデータ比較ではどちらも打線は参加校の

第95回選抜 第3日 結果

海星 11002 0010=5 00010 0000=1 社 (海)吉田、高野-田川 (社)高橋、年綱-西垣 海星が機動力を絡めて序盤からリード。明徳義塾を思わせるそつのない攻めが見られた。社はバッテリーの隙を突かれて序盤のペースを掴まれた。夏出場からの新チーム結成に慣れていなくて、チーム力の底上げが間に合っていなかった様子。 広陵 10003 0010=5 00000 0000=0 二松学舎大付 (広)高尾、倉重-只石 (二)重川、大内-押切 広陵が完封リレー。先発の

第95回選抜 第4日 展望

能代松陽-石橋 石橋の公式戦データは栃木大会5試合のみでうち3試合を大勝して高めに出ているので要注意。打力は両校長打力がある方ではないが、昨夏経験もある能代松陽の方が投打ともに少し上回るか。石橋は失策も多めなのが気になるところ。21世紀枠の出場校は、15年の松山東が二松学舎大付に勝利して以来一般枠に勝っていない。石橋の練習試合の相手やその結果を見ても、ちょっと一般枠の実力と比べると勝つのは厳しいかと思えるが、能代松陽も強力な圧力があるタイプでもない。落ち着いて序盤を凌いで、

第95回選抜 第4日 結果

石橋 00000 0000=0 10000 002x=3 能代松陽 (石)入江、藤巻-山下、横松 (能)森岡-柴田 能代松陽は森岡が12奪三振、無四球と安定した投球で石橋にチャンスらしいチャンスを作らせなかった。一三塁からのダブルスチールを阻止されるなど石橋の好守もあって、初回の1点以降はなかなか追加点が取れなかったが、8回に敵失で決定的な追加点。石橋としては1点を早めに取りたいところだったがなかなか外野にも飛ばず、能代松陽としては各打者のスイングにさほど怖さを感じないため

第95回選抜 第5日 展望

光-彦根総合 初出場同士。春夏通じて初出場の彦根総合は新チーム65試合で僅か4敗と、非常に多くの実戦をこなして高い勝率を残す。練習試合で25得点のような大量得点の試合が何試合もあり、安打数、打点数、盗塁数など大きな数字が出ているが、全国レベルの投手にどこまで通用するか。光は公式戦をほぼ1人で投げたエース升田の出来にかかる。失策がやや多め、攻撃面ではやや劣りそうなので守備で盛り立ててしぶとく戦いたい。 常葉大菊川-専大松戸 常葉大菊川も大垣日大と同様に練習試合のデータがな

第95回選抜 第5日 結果

光 00000 0011=2 00000 0000=0 彦根総合 (光)升田-福原 (彦)勝田、野下-森田 WBC決勝と重なる時間帯で、WBCをメインに観戦しながら片手間での観戦になってしまった試合。光の升田が評判以上に良かった。初安打は2回表の光。光はその後3回、4回とともに2安打と再三チャンスを作るも得点に結びつかない。その間、彦根総合は1安打のみ。こういう流れだと終盤に圧されていた劣勢の方がワンチャンスをものにする試合展開が高校野球ではよくあるが、升田は四球も1つだけ

第95回選抜 第6日 展望

健大高崎-報徳学園 健大高崎の機動力は今年も武器。公式戦打率が低い分、盗塁数が得点力を支える。中軸の打率が低いのが気になるが、スコアを見ると対戦相手が厳しかったのか打撃データほど悪くは見えない。報徳学園だが1試合平均にするとこちらの方が盗塁数は多い。こちらは打線の中軸も秋はしっかり機能した。報徳学園は旧チームからセンターラインが残っているのに対し、健大高崎は捕手は良さそうだが内野守備が秋から変わるようだがどうか。 氷見-山梨学院 開幕試合に勝利した山梨学院は2試合目。4

第95回選抜 第6日 結果

報徳学園 03020 0020=7 10000 0100=2 健大高崎 (報)盛田、間木-堀 (健)小玉、加藤-箱山 [本]石野(報) 報徳学園が2回表に3つの押し出しで逆転すると、4回にも追加点。投打に高いレベルで健大高崎を降した。健大高崎は春夏通じて初めての初戦敗退(2020年の交流試合での敗戦を除く)。 氷見 10000 0000=1 02010 001ⅹ=4 山梨学院 (氷)青野-大澤 (山)林-佐仲 初回に氷見が二死から先制。しかし山梨学院が2回裏に2本の適時

第95回選抜 第7日 展望

クラーク国際-沖縄尚学 7日目まで待たされたクラーク国際と初戦突破してきた沖縄尚学。沖縄尚学は大垣日大との初戦、グランドスラムの4点を守り切った。東恩納は自責点1、無四球で完投。クラークは公式戦のほとんどを投げた新岡がエース。練習試合を含めてかなり失点が少ない。公式戦8試合で15失策が気になるが、いかに打線が相手投手を攻略していくか。沖縄尚学の主軸の長打力には注意したい。 東邦-高松商 こちらも東邦が初戦突破してきて高松商は今日が初戦。東邦の初戦は鳥取城北。快勝ではあっ

第95回選抜 第7日 結果と2回戦終了時の所感

沖縄尚学 00200 1000=3 00000 0010=1 クラーク国際 (沖)東恩納-知花 (ク)新岡-麻原 東邦 00021 1011=6 01000 0200=3 高松商 (東)山北、岡本-南出 (高)大室-佐藤颯 [本]岡本(東) 公式戦初先発の東邦山北が6回1失点の好投。エース宮國が登板しなかったが、中盤以降着実に得点を重ねた東邦が競り勝った。高松商も9安打とチャンスを作ったが好守に阻まれる場面が多く、東邦は12安打中長打が7本、チャンスを確実に得点につなげて

第95回選抜 第8日 展望

光-山梨学院 1試合少なくて試合間隔も長い光がコンディションでは有利だが、山梨学院も2試合連続で1失点の快勝と勢いがある。 山梨学院はここまで2完投の林をどう使うか。勝ち上がることを想定するとここは2番手投手先発となりそうだが、初マウンドの立ち上がりには気を付けたい。光は彦根総合を3安打完封。こちらはいけるところまで升田と思われる。光は序盤からリードしたい。升田投手に余裕を与えない展開で終盤勝負となれば山梨学院が有利になっていきそう。 高知-専大松戸 こちらも高知が2試