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ロンドンへ行く!
お久しぶりです。こんな風にパソコンと向き合って文字を打つなんてほんと久しぶり。自分で自分の感情を文字にして見せる、というのはなんとなくやりたいやりたくないの波があるような。うさんくさい!と思ってしまう文章に出会った時、私も誰かにとってそんな文章を書いているのではないかと思うと消えたくなる。笑
しかし私は、いつだって何かの折となる時、大きな分岐点を迎えた時や大切なイベントを終えた時、いつもここで言葉を書きました。だから今日は久しぶりに書いてみようとここにいます。
まず、ご報告。今年(2025年)6月から、ロンドンに行くことが決まりました!!!わーい
期間は未定ですが、ワーホリのビザが取れたので、Max二年滞在することができます。向こうでの生活や仕事次第ですが、少なくとも一年は行ってこようかなと思っております。海外に長く住むのは初めてのこと、しかも結婚したばかりなので、今の家はどうなるのかとか、なぜ今、なぜロンドン、とかいろいろと聞いてもらうことがあるので、ここにすべてまとめておきます。
英語が話せない
まず、聞いてびっくり、私は英語が全く話せません!(びっくりじゃない)もう書くのも嫌なんですが、大阪大学の国際公共政策学科という「国際」を名乗るいい大学のいい学科を卒業したのにも関わらず、海外渡航の経験もそこそこにあるのに、です。さらにいうと私の父は英語の教師で、旦那さんは英語がぺらぺらです。この環境で、英語が話せないことは私にとってずっとコンプレックスであり、どこか隠したい部分でもありました。だから、間違うのが怖くてもっとしゃべれない、、海外で話しかけられてわかることさえ一mmでも自信がないと話しかけられない、、と重症化。たぶん中学生くらいの頃の方が話せていたのではないかと思います。でも別にそれでいいや~って思ってたんです。いつか海外に住みたいとか、海外でも写真家として活躍したいとかいいつつです。そのいつかはそんなに直近の努力次第で変わるものではないと。どちらかというと写真のことと家族のことでいっぱいいっぱいだ、と自分に言い聞かせるように言い訳していた気がします。
2023.04 アイルランドを断念
実は私は二年前の春に、アイルランドに行こうと思い、ビザまで取得していました。このままではいかん!英語をやっぱり頑張りたい、向こうで写真で戦ってみたい、という気持ちはこの頃からあったのです。でもビザまで取っった後で、家族の病気のことやお金のことを理由にやっぱり断念してしまいました。当時はやっぱり逃げたくなって言い訳したに過ぎなかった。結果的にはこの二年を日本で過ごすことは必要不可欠だったので、後悔はありません。結婚できたことも、式を挙げられたことも、大きな悲しい出来事があった時にずっと家族のそばにいたことも、大切なことだったと思います。この二年を必死に生きてきてなんとか生活も仕事も形になったから、私はもう一度、自分の道を思い出すことができました。
2024 みえのおうちなくなる説
2024年に入ったころから、私は移住を考え始めました。どうにか2023年を乗り越えて、大学を卒業して結婚を決めた。今の我が家みえのおうちも随分と自分の身体に馴染み、暮らしぶりも定着したので、次に進みたいと考えたのです。旦那さんと相談し、北海道移住の計画を始めました。旦那さんと一緒にやっているガーデニングの仕事の都合上日本にいなければならないこと、日本の中で一番文化も気候も違う知り合いがいない地域に行きたかったことが主な理由です。去年会った人の中には北海道に行くんだと話した人もいるかもしれません。言いふらしたおかげでみえのおうちなくなる説もよく周りから聞かれます(笑)結婚式まではゆるぎなくそうしようと思っていました。結果、私がロンドンに行くと決めたのでみえのおうちには旦那さんが残ります。よってひとまずなくなるわけではありませんのでご安心を。
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2024.10.11 結婚式
私の2024年はほとんど結婚式のために使ったと言っても過言ではありません。式という名の作品を、ここまでの生き方すべてを形にすることや中止してしまった展示のリベンジを目指して必死に作りました。この上なくいい時間になったのは、自分たちのどの努力よりも一緒に伴走してくださった会場の仲間や来てくれたひとりひとりに寄るものだったと思います。私は自分の作った結婚式を家族、幼いころからの友達、旅で出会った恩師、家族のように一緒に暮らした仲間、これまで出会った大切な人すべてに見てもらいました。彼らと久しぶりに会い、ひとりひとりの目を見て話し、意外な感情が私の元にやってきました。
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一世一代のイベントを終え寂しくなるのではないか、完全燃焼して燃え尽きてしまうのではないかと危惧していたのですが、逆に、勇気 に近い漲る何かをもらったのです。もっと頑張りたい、もっと頑張れる、そんな気持ち。自分に必要な厳しい何か。これまでも、これからもこんなに応援してくれる人がいるのに、ずいぶんと自分に優しい道を進んでいる気がしました。
2024.11 ロンドンにきめる
最初に書いたように私は英語がとても苦手です。海外の強気なノリもモダンで洗練されたアートの世界も、自分と相性がばっちりだとは思えません。けれど、今北海道に行ってしまったら、また新しい生活を作って、写真の仕事をほっそりとして旦那さんと一緒に美味しいご飯を食べて穏やかに生きていける。気づけば子供がほしい年で、生んで育てて母になるかもしれない。とても幸せで、心に優しい未来が想像できます。でもそこまでいってから英語を言い訳にいつまでの自分の作品の説明もできず、海外で撮っても日本でしか作品を出せず、悔しい思いをしてももう遅いのではないかと思うのです。いつからだってチャレンジはできるけれど、子どもがいたら子どもを大切に育てる時間が欲しいし、欲張れるほど子育ては甘くないのだろうと周りに子どもができはじめて思います。
結婚して、一緒に生きていく人が決まったことは、私にとってひとりでどこへでも行ける強い安堵をもらったということです。式で展示をリベンジして、今年の春にグループ展(後述)で今のすべてを出し切った後、ここがタイミングなのではないかと思いました。私は旦那さんにここに書いてきたことを話しました。彼は、自分の気持ちより私の気持ちを優先して背中を押してくれる人です。いってこいと言ってくれました。結婚したばかりで少し申し訳ないけれど、家には変わらず人がいて寂しくないだろうと思います。それにきっとイギリスにも会いに来てくれると信じて!ひとりで行かなきゃ頼ってしまうので、ひとりで行ってきます。
ロンドンにした理由
なぜロンドンかというとまずはワーキングホリデーのビザを取って向こうで働ける体制を整えたかったからです。
ワーキングホリデーで行ける国の中で英語圏かつアートの盛んな街を選んだ結果、ロンドンに決めました。2024年からビザの仕組みが変わり、今までものすごい倍率で行きたくてもいけない人が多かったイギリスにちょうど行きやすくなった絶好のタイミングでもあります(呼ばれてる気がする笑)。
目的はもちろん英語力アップと、写真家(カメラマンではなく)としてのキャリアアップです。できれば写真関係の仕事、そうでなくてもアートやファッションなど自分の興味のある分野でお金を稼ぎつつ作品制作に時間を使えるようにしたいと思います。慣れてきたらギャラリーに自分の作品を持って行って直談判する、新たな作品集を作る、などなど試練の幕開けです。
2024.12-2025.01
行くと決めてからはトントン拍子でロンドンのビザを発行するところから英会話を始めたりと新しい挑戦が始まりました。
12月は散々体調を崩しながらビザの準備はとても大変だったけれど、なんとか無事にビザが取れました。
取れてしまうと急に行きたくなくなるものです。でもたくさんのお金も払い、会う人に徐々に行くことを説明し、もう後には引けません。2021年バックパッカー時代(以下のなつかし自己紹介でもみてください)同様、後をなくさない限り動けない性分です。
ふう、頑張らないと。今は毎日、英語に使う時間を増やしています。久しぶりの英語はやりだすと楽しくて、今は話すことメインだけど受験生ぶりに本気です。
これから
半年後の六月までは、みえのおうちに変わらずいます。写真の依頼は4月までは受付中です。おうちがなくなるわけではありませんが、私がイギリスから帰ってきた後はおそらくどこかに移動することになると思うので、みえのおうち撮影は今年でラストかなと思います。
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そして、ここでひとつお知らせ
4月30日~5月12日まで神奈川県でグループ展をします。
まだ詳細のフライヤーができていないので改めてお知らせしますが、この数年、家族の死や様々な人との出会い、結婚、すべての詰まったみえのおうちにて撮影した写真を展示します。私の今の写真の哲学に基づいたひとつの正解を実験する場でもあります。ぜひ作品に出会いにお越しください。あと、渡英のことで青ざめているであろう私に会いに(笑)
私は、日本を愛しています。日本の食事や文化や日本語の無限にあるその表現や、やわらかな文字の形や、覚えきれないほどの漢字や海外カブレなカタカナや、それらをもちいた遠回しでわかりづらくて美しい表現を、愛しています。だからまた日本で暮らすだろうし、北海道での新生活も頭の片隅に置き続けたままに、一度遠くへ行きます。迷ったら厳しい道を、想像のよりできない道を選びなさい、みたいなやつです。ロンドンでふつうに住んでうまくやれてる自分なんて1ミリも想像できないので、行ってやろうと思います。
長くなりました。ここまで読んでくれた人がいたら本当にありがとうございます。ぜひ、またすぐに会いましょう。日本にいるうちに、!