青葉家のテーブルを観て
久しぶりの投稿です。
今回は植物のことではなく、とても素敵だと感じた映像作品について。
ただの感想なので文は拙いですが、どこかで思い出して、この作品に興味を持ってもらえる人が増えたらいいなと思い、文章を書きました。
ネタバレはせずに、ぽつぽつと思い出すように、良いと感じた部分を書いております。
最初は広告を見て、素敵だな、と思った。
暮らしを素敵にする雑貨、家具、器、服。
「北欧 暮らしの道具店」の扱う品はどれも、使い勝手も雰囲気もいい。肩肘はらずに、シンプルで馴染みの良いものを集めているように見える。
そんな素敵なお店を作る方々の作品、「青葉家のテーブル」
何かを考えたい時、少し疲れた時、ひとりになりたい時に、動画配信サイトで繰り返し観ていた。
私は電車の中でよく観ていたのだが、この作品から醸される空気に、軽やかで馴染みの良い音楽に、周囲の喧騒は一時聞こえなくなり、没入した。
登場人物がそれぞれに深い味を持っている。
映像の中では語られない人物の背景まで、ちゃんと持ってそれぞれの人格になっていると感じる。
それぞれに、ふつうに街なかで暮らしていて、こだわりがあり、少し変わった家族。
家族というより、共同生活者というような。
そんな魅力的な人たちが集う青葉家。
インテリアも、家族が囲むテーブルに並ぶ美味しそうなご飯も、会話もとても心地がいい。部屋の中に置かれた植物もいきいきしているように見える。大切に手入れされている証拠だろう。
こんな場所を作れたらいいのに、とじんわり思う。
劇場で上映中の「青葉家のテーブル」を観て、さらに好きになった。
家主であるハルコさんの、少しほろ苦い過去。
でもそれに向き合おうと旅に出て、ちょっと笑っちゃうハプニングもあり、かつての友達と話ができる。
10代の迷い、20代の葛藤、30代の悩み、40代で過去を振り返る。
青葉家にかかわる人たちを通して、様々な感情や過ぎた景色が鮮やかに映される。
その景色に寄り添うように、穏やかな音楽が流れている。
みんなで囲む食卓。お酒を飲んだり、TVを観たり。時にはおしゃれな服でお出かけして、期待に胸をふくらませる。
夜のプール、描かれる前の白い紙とイーゼル、部屋の中に差し込む光。
徹夜明けの朝の空。
どれも大切にしたい、としみじみ感じる。
それは多分、映像の中だけではなくて、自分の身の回りにあるものだと気づかせてくれる。
素敵な作品に出会えました。
映画を作ることに関わる方々へ、たくさんの感謝を。