笑い声が聞こえた気がした
少しまだ肌寒い風は
春を待つ心には沁みる
さよならさえも 言えず
ありがとうさえも 言えず
縦に伸びる蝋燭の火を
ぼんやりと見つめる
鏡に映る私は白髪が目立ち
記憶の中のあなたはあの頃のまま
まさかこんな未来が待っていたなんて
知るよしもなく…
浜辺を歩けば
潮風が涙を誘う
こんなはずじゃなかったと
こぼす言葉を波がさらって行く
あの日のように…
捨ててしまいたい物は
沢山あったのに
今は浜辺の空き缶を拾いながら
心の隙間を埋めている
あちらこちらに傷跡が見えるのは
誰かの心の痛みだろうか
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内容は架空のものです。
去年書いた詩はこちらです。
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#311に寄せて