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受け継がれるカレイで華麗にサプライズ!〜カカさん編〜#16

《これはトトさんと、私カカさん。そしてココちゃん2歳の暮らしのお話》

キッチンから醤油の香りがして、お義母はどうも落ち着かない様子。
「トトさんのおめでとう!はどのタイミング?」
トトさんが料理をしている姿をチラッと横目で確認して、コソコソと耳打ちしてきた。
お義母さんは、トトさんのお祝いの日だと思っているからね。
「料理が並んでからで。声かけますよ」「そう?分かるようにゆーてね」
そういって、ココちゃんに貰ったスープを「美味しいわ。世界一のセフ(シェフ)やわー!」
と、大袈裟に喜んでいる。
コップの中に、みかん、なす、玉ねぎ、椎茸と魚の切り身が溢れんばかりに突っ込まれ、
「スプーンで食べてくらさい」と、美味しそうに食べるかどうか、じーっと見張るココちゃんを目の前に、
「なんか緊張するわ」と笑いながら「このスープの中にみかんが入っているところなんかが
センスを感じるお店ですねぇ」なんて、トトさんが言いそうな褒め方をするから
さすが親子!!と感心してしまった。

華麗なるカレイの煮付けは、トトさんの好物で、お母さんの得意料理。
トトさんにとっても、お義母さんにとっても思い出でって程でもないかもしれないけど思い出のある料理。

「できたよ。華麗なるカレイの煮付けや」
ほら、料理名を言う。笑

トトさんの作ったカレイの煮付けを見て、お義母さんが一言。
「あんた、好きやったもんなぁ。美味しい、美味しいってゆーて、3切れぐらい食べるゆーて、
ないってゆーたら、怒って、泣いて。しょっちゅう作ってたわぁ」

はいきた!そのお言葉、待ってました!!

「せーの」「ココちゃんおめれとぉー」「ん???違う違う!ココちゃん、バァバ」焦る私。
キョトンとするトトさん。何しても可愛いと目を細めるバァバ。
「え?なにやった?」とココちゃん。バァバと言われて思い出したようで、
「あ、バァバや、おめれとー」と椅子から降りて、バァバにぎゅーっ♡した。
「いやーっ、ココちゃん覚えとってくれてたん??嬉しいわぁー!!」
(お義母さん、覚えてたのは私よ〜)
バァバの喜びようったら、茹で卵がお湯の中でポコポコしているみたいでかわいらしかった。

「友達が来るかもって聞いてたから、てっきりえみりかと思ったら、母さんが来てびっくりしたわ。
誕生日やからかー。それやったら、煮付けよりケーキとかなんかそれっぽいご飯用意したのに」と、トトさん。

「いや、あんたが好きやったカレイを自分で作って食べてるんやと思ったら嬉しいわー。
ココちゃんが食べてるのんみてたら、あんたの小さい頃を思い出してなんか懐かしくなったわ。」
お義母さんはココちゃんの食べっぷりを見て感慨深そう。
「もうちょっと甘みがあってもいいんちゃうか?」としっかり指摘してたけど。
レシピの確認をしあっていたから、次の煮付けは、『華麗すぎるカレイの煮付け』とか言ってくるかな。

次はトトさんのお祝いの番。
仕事で頑張っているトトさんが、なんだかわからないけど、賞をもらったんだって。
ごめんね、なんとかなんとか賞ってカタカナでながったらしくて、覚えられない名前でさ。
(興味ないわけではないよ)
「お義母さん、ココちゃん、カカさんから、トトさんにもメッセージがありまーす。せーの!」
「トトさん、あ、トト、あ、おめでとー」
「おめ、あ、トトさん、あ、おめでとう」
「トトさ、おめで、トト、あ、れとーー」
ありゃありゃグダグダ。笑

「えー!俺にもー!」トトさんの喜びようったら、茹で卵がお湯の中でポコポコグラグラしているみたいだった。
親子ってすごいな。そっくり 笑

そんな年末を過ごし、ふわわ〜んと新しい年が始まった。
あけましておめでとうございます。
ココちゃんと、トトさんと、カカさん。今年もよろしくお願いします。


サプライズ好きのカカさんです。受け継がれるカレイの煮付けレシピはトトさん編でどうぞ!

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