日記2023/02/02「Bloodborneがだぁいすき」

・今日は一歩も外へ出ず、ゲームをして勉強をした。非常に静的で有意な一日。

・やったゲームはBloodborne。今日遂にトロコンした。このゲームを私はかれこれ二年ぐらい断続的にプレイしている。クリアしてデータを消してを3回くらい。そういえばトロコンをしていなかったことに気づき、ついでならと行った。

・ブラッドボーンは、ダークソウルなどで有名なフロムソフトウェアが制作したアクションゲームで、所謂死にゲーだ。ゲームが上手くも下手でもない私は死にゲーが嫌いではない。他のフロムゲーは、ダークソウル・SEKIRO・エルデンリングはプレイしクリアした。

・その中でもブラッドボーンは私を釘付けにする。なんというかあの世界にいつまでも触れていたいと思うのだ。

・ブラッドボーンはホラーテイストを含んだアクションゲームだ。獣の病という人が化け物になってしまう奇病が蔓延したヤーナムというゴシック調の町で今宵も獣狩りが始まる、というストーリー。これをきくと化け物と戦うスプラッタホラーのように思えるが、私が好きなのはそこではない。ブラッドボーンはコズミックホラーなのだ。

・上位者、という言葉が出てくる。この世の理の外から来た存在で、クトゥルフ的に言えば外なる神。ヤーナムという町は上位者たちのせいで狂い捩じれてしまっている。

・現実でも、科学的ではない奇妙な儀式というものが各地にたくさんあっただろう。三日三晩雨ごいをしたり、よくわからん神に生き血を捧げたり生贄を捧げたり、体に変な紋様を入れたり。現在の文明から見ればトンチキとしか言えない儀式がたくさんあったし、結局それは効果がなかったというだけで終わる話だ。

・ヤーナムでもそんなような儀式がいくつもある。ナメクジと一緒に空へ交信したり、頭に檻をかぶって脳に瞳を宿そうとしたり、頭蓋を水で満たし神の声を聴こうとしたり。意味不明でトンチキなものばかり。

・しかしブラッドボーンでは何の気まぐれか、トンチキで終わるはずだったその儀式に上位者が触れてしまった。そのせいでただの徒労で終わることが出来たはずの彼らは、決定的に狂い捩じれ発狂してしまう。

・なんというか、私たちが変えることが出来ない現実という名の堅い地面は、上位者の指先が触れたそれだけで薄氷に変わってしまう・変えられてしまうのだという、その恐ろしさにゾクゾクする。
作中でのセリフでは、頭蓋を水で満たし脳液を啜ると神の囁きが聴こえ、その音は暗く湿っていてそして青白いのだと言う。こういう言葉選びもたまらない。上位者の神秘に目覚めることを「脳に瞳を宿す」と表現するのも痺れる。

・昔から、この世界の上位の存在に「正しく」してもらいたいという欲求がある。価値というのはその物の外側からしかみなすことが出来ないため、この世界の価値は世界の外からしか見いだせない。だから世界の外から、真に正しく管理されたいという気持ちがある。しかしその正しさは世界の外からの価値であるが故に理解の範疇を超え、私は発狂するのだ。こういう夢想を描いてくれたのがブラッドボーンというゲーム。

・ゴシック調の街の中、返り血を浴びながら夜な夜な獣を狩る。しかしその町は上位者という超常に犯され侵食されている。この二つの要素がかけ合わさったという美しさ。また数か月たったらプレイしているのだろう。


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