推し、燃ゆ、諦める
芥川賞をとった宇佐見りんの『推し、燃ゆ』
わたしにも推しがいるので読んだ。
ノミネートされる前から読もうと思っていたのだ。
買ったのは受賞後だけど、
買ってからもしばらく炬燵の上で熟成させて、いまガストで読み始めた。
自分自身と重なる部分、アイドルを推している友人に重なる部分、推しがいるからスムーズに入ってくる言語。
これパンピが読んで面白いんかな、とオタクのキモ思想を浮かべながら読み進めていた。
主人公・あかりの推しについての描写と高校生のあかりの生活の描写が繰り返される進み方のよう。
わたしは48ページまでしか読めなかった。
それより先は読めない。
わたしに備わっている共感性がこれ以上はやめて、と言っている。
折角新書で買ったけど、無理してこれ以上読み進めたら代償が大きすぎる予感がする。
人より共感性が高い自覚はないが、活字で小説を読むことは映像を観るより没入度が高いのかもしれない。
字の情報だけが与えられ、人物の見た目や挙動、情景のディティールは自分の中から補完するため、しんどさが増すのかな。
とにかく無理だ。
あかりが教科書返し忘れたところからちょっときてたけど、バイトでもうダメだと思った。
これより先を読んだらわたしがやっているバイトも、今でギリギリの日々の生活も、すべてできなくなってしまうと感じた。
いつかまた生活が変わって影響されなさそうな時に挑戦したい。
とにかく今は読めない。
読まないことが最善だと、20年来の付き合いであるわたしは思うね。
『推し、燃ゆ』あれだけ話題なのだから、最後まで読めた人はたくさんいるはず。
でも、わたしのように途中でリタイアする人も結構いるんじゃないかな。
そこから先へ行った人は無事だったかな。
即、追記
いまガストの喫茶店のプリンソフト&ブラウニーのパフェを食べて、これを書いてなんとか心が軽くなった。
自分で自分の心のバランスを取れて偉い!