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”彼女さん”というパワーワード

先日、彼氏とデートしていたときのことです。

みんなが写真を撮りたがるような映えスポットじゃなくて、
ちょっとマニアックな撮影スポットで写真を撮ろうとしている、
高校球児と思しき男の子たちに、
「写真撮ってもらえませんか?」って言われました。
状況から察するに、修学旅行中だったのでしょう。

どうやら誰か1人が、
自分は映らなくていいから、みんなを撮ると言い張っていたようで、
そんなの意味ないじゃん!って、
別の1人が通りすがりの人に撮影を依頼しようとしていたところに、
わたしたちが居合わせたようでした。

彼氏が写真を撮ったのですが、
自分は映らなくていいって言ってた男の子が
「ほらー、彼女さんに荷物持たせちゃって、悪いじゃん」って言っていて、
見知らぬ高校生から、"彼女さん"と言われたことが
照れ臭いようなうれしいような、そんな気持ちになりました。

ちょっと離れた場所から様子を見ていたのですが、
あれこれポージングに悩む高校生も、
「ポーズ決まったら教えてください(笑)」と笑いかける彼氏も、
見ていて微笑ましかったです。
渾身の1枚が撮れたようで、満足気でした。よかった。

撮影後、「ありがとうございました!」って
律儀に頭を下げる姿がとてもかわいらしくて。
写真を撮った彼氏だけでなく、わたしにもわざわざお礼を言ってくれて、
「楽しんでください」って伝えたら、「ありがとうございます」って、
敬礼しながら無邪気に駆け出していく姿がとってもまぶしかったです。
通り雨が降った直後だったので、雲の間から夕日が出ていて、
ちょっと冷たい風も趣があって、なんとも美しい夕方の出来事でした。

全然知らない年下の男の子たちに、
"彼女さん"なんて囃し立てられるのは気恥ずかしかったけど、
そうか、わたしたちはカップルに見えてるんだなあって、
しみじみ思いました。
いや、実際、少し前からわたしたちは付き合ってるんですよ。
当時の気持ちをうまく表現できないのがもどかしいのですが、
付き合っているという実際の関係と「自分=彼女」という言葉が、
自分の中で結びついた瞬間でした。
あのときの情景と言葉はこの先忘れないと思います。
それくらい、わたしの中では心に残る出来事でした。

わかりにくい表現だったのですが、
なんとなくでも気持ちを共有できていたらうれしいです。

それにしても、修学旅行にはしゃぐ高校生は本当にかわいいですね。
どうか、楽しい旅行でありますように。

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