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おすすめしたい本『レインツリーの国』

あらすじ
とある本を読んだ後、なんとなくもやっとしたことがあった向坂伸行。この読後感の悪さを誰かと共有したい…そんな思いからネットサーフィンをしていると、ひとみの書いたブログに辿り着く。メッセージ機能で語り合う内に、どうしても会ってみたいと思った伸行だが、彼女はどうしても首を縦に振らない。長い説得期間の後、やっと出掛けることになった二人。乗ろうとしたエレベーターのブザーが鳴っても降りようとしないひとみに腹を立て、思わず怒鳴ってしまった伸行は、ひとみの耳に補聴器を見つける――。

小説の冒頭で、主人公の内のひとり、ひとみが聴覚障害だと判明する本作。この本が発売される時勢は、障害者が主人公となることが少なかった。そんな流れに逆らうように書かれたのがこの本だ。著者は「図書館戦争」で有名になった有川浩さん。障害者のあれこれ困りごとを、きちんと日常に落とし込んだ作品で、文章も読みやすい。心理的バリアフリーについても学べる。障害者でも健常者でも読んでみてほしい。

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hanasoraen
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