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noriyukikawanaka
少子化に思う事
『透明なゆりかご』を読んで、ふと思ったことがある。透明なゆりかごは作者の沖田さんが高校の時の話で、データとしてはかなり古いが、漫画の冒頭で「人工中絶はがんよりも件数が多い」という話がされていた。
最近のデータを調べてみたところ、令和4年の死亡数を死因順位別にみると、第1位は悪性新生物(一般的にがんとされるもの)で38万5787人、第2位は心疾患(高血圧性を除く)で23万2879人、第3位は老衰で17万9524人、第4位は脳血管疾患で10万7473人というデータがみつかった。一方人工中絶。令和4年度に国内で実施された人工妊娠中絶件数は12万2725件。がんよりは少なかったが、4位の脳血管疾患よりも多く、しかも人工中絶は女性のみが行うものだと考えると無視できない数字だ。それだけの命が、生まれる前に失われている。
そして、同性カップルについて、「生産性がないから歓迎できない」という話を聴いたことはないだろうか?確かに、彼女ら、彼らは同性である限り子どもを産むことは出来ない。そこに人工中絶の件だ。勿論健康面から産むことを断念したならば難しいが、育てるのが難しい・苦痛という話ならば、産んだ子を同性カップルに育ててもらうのはどうだろうか?
当然のことながら机上の空論で実現は難しいのかもしれない。だが、それほどまでに人工中絶は多すぎる。子どもを産めない・育てられないと感じている女性は多く、それが少子化につながっていると言っても過言ではないと私は思うのだった。
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